はじめに
この記事では、初心者の方向けに株式投資の始め方について書いてみました。「これから資産運用に取り組もう。でも、どうやって始めたらいいの?」と言う方のご参考になれば幸いです。
株式投資の始め方は主に以下の4ステップです。以下にそれぞれ説明してきます。
・種銭を貯める
・証券口座を開設する
・証券口座に入金する
・少額で投資してみる(株や投資信託を買い付ける)
種銭を貯める
いきなりハードルが高いと思われるかも知れませんが、投資を始めるには生活資金(生活費+何かあった時の生活防衛資金)とは別に種銭(投資に回せるお金)が必要です。なぜなら、生活資金を投資に使ってしまうと、ちょっとした値動きでも精神的に耐えられず、不本意な行動を取ってしまう可能性が高くなるからです。投資はリスクを伴うものですが、これはリスクを取り過ぎている状態と言えます。
リスクの取り方は人それぞれですが、月例賃金の範囲内で月々の生活費が賄えている会社員であれば、生活費の6カ月~1年分を生活防衛資金として現金で置いておき、それ以外の資金で投資に回すのが一般的な目安とされます。ただし、これは家族構成などによって変わります。例えば、独身であれば生活防衛資金は6カ月も要らないかも知れませんし、1年後に子どもが大学進学を控えているご家庭であれば入学金・学費(場合によっては下宿費用)などは現金で置いておいた方が無難です。近い将来、確実に必要なお金をリスク運用に回すと、現金化する時に値下がりしている可能性があるためです。リーマンショックやコロナショックを見て分かる通り、株式投資は短期では値動きが大きいからです。ご自身の資金計画と相談の上でご判断頂ければと思います。
なお、投資を始めるに当たって最初から何十万円、何百万円もの種銭が必要な訳ではありません。少額から投資できる商品(投資信託)もあるので、始めるまでのハードルは思っているほど高くないです。もちろん投資に回せる資金が多いほど資産形成のスピードは早くなりますので、種銭が多いことに越したことはありませんが、額の大小よりもまずは「第一歩を踏み出す」ことが肝要かと思います。
証券口座を開設する
まずはネット証券に口座を開設しましょう。最初は不安なので窓口の方が手取り足取り教えてくれて良いと思うかも知れませんが、断然おすすめは手数料の安いネット証券です。今は窓口に行かなくてもネットで有益な情報を得ることができます。ネットで情報検索ができる方であれば、ネット証券で口座開設から取引するまで問題無くたどり着けると思います。
デイトレードや海外のマニアックな株を取引したいと言う方以外であれば、どこのネット証券を選んでも大差ありませんが、どこにするかお悩みの方は、手数料が最安水準で最大手のSBI証券、または楽天ポイントを貯めている方であれば楽天証券がおすすめです。口座開設は無料(モッピーなどのポイントサイト経由で申し込むとポイントがもらえたりします)でできますので、複数の証券会社に口座を開設して、ウェブサイトやアプリの使い易さなど試してみて、メイン口座を絞るのも有りだと思います。因みに、僕はSBI証券をメイン、楽天証券をサブで使っています。長期投資が前提で頻繁な売買をしないこともあるかと思いますが、特に不自由は感じません。あえて不満を挙げるとすれば、SBI証券はアプリで海外株を取引きできないこと、楽天証券はアプリがちょっと使いにくいことぐらいですかね。
運用で高リターンを出し続けるのは難しいですが、運用コスト(手数料)の削減は簡単・確実・ノーリスクで、一度設定すれば効果が持続しますし、やれば誰でもできます。本格的に投資を始める前に、この様な環境を整えておくことをお勧め致します。
なお、申し込みから口座開設まで2~3週間掛かるかと思いますので、投資を始めたいと思ったら、まず口座開設の申込みを済ませましょう。
証券口座に入金する
種銭を貯め、ネット証券に口座を開設したら、証券口座に入金します。
この際、SBI証券であれば住信SBIネット銀行、楽天証券であれば楽天銀行に口座を開設し、証券口座と連携させておけばネット上で入出金が可能なので便利です。無料で口座開設できますし、入出金の手数料も無料です。
住信SBIネット銀行であればSBIハイブリッド預金と言う銀行⇔証券の口座連携サービスが利用できます。普通預金口座とは別にSBIハイブリッド預金口座を作って(もちろん無料、手間も掛かりません)お金を預けておけば、銀行預金と同様に利息が付きますし、株や投資信託を買い付ける際には自動で証券口座に入金してくれます。なお、ハイブリッド預金の利息は0.01%と、某メガバンクの定期預金の利率より10倍良いです(利率で言うと後述する楽天銀行の方が更に10倍良いです)。また、普通預金⇔ハイブリッド預金の移動はウェブサイトやアプリで無料で即時に行うことができるので、いちいち銀行ATMで現金を引き出して証券口座に入金する手間や手数料は掛かりません。
楽天銀行ではマネーブリッジという名称になりますが、サービス内容はほぼ同じです。加えて、マネーブリッジを設定することで楽天市場で買い物する際にポイントが+1倍になりますので、楽天ポイントを貯めている人にとってはお得だと思います。更に、金利は0.1%とメガバンクの100倍、前述した住信SBI銀行の10倍とめちゃくちゃお得です。
証券会社の手数料と同様、入出金の手数料も運用成績の良し悪しにかかわらず掛かってきます。意識する、しないで投資をする前の段階で結構な差が付くことになりますので、やはり手数料を抑えるための環境を整えておくことをお勧めいたします。
少額で投資してみる(株や投資信託を買い付ける)
種銭をネット証券に入金したら、いよいよ実践です。実際に株や投資信託を買い付けていきます。本を読んだりネットで調べたりして得る知識よりも、実際の売買を通して得る経験の方がはるかに重要なので、あれこれ勉強してからと言うよりも、まずは少額から始めてみるのをお勧めします。個別株でも5万円以下で買える銘柄もありますし、少額から投資できる投資信託もあります。
知識ゼロからでも始め易い方法として、手数料の安いインデックスファンドへの積立て投資があります。資産運用の王道と言われています。また、お気に入りの個別銘柄を買ってみるのも良いですね。自分のお金を株式市場に投じる(投資する)ことで、景気動向や企業の業績を自分ごととして捉える様になりますので、投資の勉強をするモチベーションにもなるかと思います。別に1つのことだけをやる必要は全くありませんので、色々試しながら、まずは値動きに慣れつつ自分に合った投資スタイルを作り上げて頂ければと思います。
おわりに
資産形成で重要なのは、長期で複利運用することです。即ち、投資を始めるのは早ければ早い方が有利と言うことになります。見てきた通り、投資を始めるためのハードルは決して高いものではありません。少しずつで良いので、まずは第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。以下まとめです。
・生活資金(生活費+生活防衛資金)以外で投資に回せる種銭を作る
・手数料の安いネット証券(SBI、楽天など)に口座を開設する
・証券口座に入金する
・ネット銀行と証券の口座連携サービスを利用すると入出金の手間と手数料が無料
・少額で投資を始め、値動きに慣れながら自分に合った投資スタイルを見つける
以上、最後までご覧頂き有難うございました。
僕の資産運用履歴です。休眠資産を活用して、ちょっとずつ投資を始めてみるのが良いと思っています。
実際、5万円や10万円で買える株もあります。高配当株の紹介ですが、ご参考になればと思います。