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【銘柄分析】第11回 イエローハット(9882)

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こんにちは。

新年を機に始めた、僕が投資している(または投資したい)と考えている銘柄を中心に紹介する銘柄分析シリーズ。第11回目の今回は、イエローハット(9882)を取り上げてみたいと思います。読者の皆様の銘柄スクリーニングのご参考になれば幸いです。

銘柄概要

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イエローハット「2021年3月期第二四半期決算説明資料」より

イエローハットは、カー用品販売2位の会社です。居抜き物件中心の出店戦略に特徴があります。CMもやってますし、近所にお店があったりと馴染みのある方も多いのでは無いでしょうか。卸売業に分類されていますが、自社での小売も行っています。近所に実店舗がある様な「見える銘柄」は、実際に行って顧客の入り等を確認できるので個人的には好きですね。

タイヤは消耗品ですし、車検は定期的に受けることが義務付けられているため、業界として定期的な需要が見込める点は良い所かなと思います。もちろん、競合との顧客の奪い合いになります。参入障壁は高くない業界と思えるだけに、過当競争になっている可能性もあります。と言うか、僕の第一印象はそうでした。ただ、意外と言っては失礼ですが、業績・株価・配当が長期的に伸びており収益性もまずまず高い水準であることが分かりました。

なお、過去の記事でも書きましたが、将来的に車を所有しない選択をする人が増え、これに伴いカー用品、車検の需要も減少する可能性があります。地方などクルマが生活必需品になっている地域も少なからずあり、カー用品、車検は今後も一定の需要が見込める(すぐに無くなることは無い)ものと思われますが、世の趨勢として、この傾向は認識しておきたい所です。まあ10年とか、それぐらいのスパンかなと思いますが。因みに、同業首位はオートバックスセブン(9832)ですが、経営指標はイエローハットの方が優秀に見えます。

業績

 

売上、営業利益、当期純利益の推移です。比較的綺麗な右肩上がりで、2020年3月期は過去最高の売上、利益(実績)となっています。コロナ影響の21年3月期も増収増益の予想です。好調ですね。実店舗を有する小売などは特に、苦戦している所が多いだけに際立つ所です。ただ、リーマンショック時の2008年~2009年は赤字となっていることは頭に入れておくべきくと思います。

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SBI証券より

 

「稼ぐ力」を測る指標である営業利益率とROEの推移です。営業利益率は6〜8%と、それほど高くはありませんが、この辺りは業態も影響しているのかなと思います。ROEは9%前後で安定しています。ROE8~10%あればまずまず優秀と言われる所、悪くない水準かなと思います。因みに、同業のオートバックスセブンは、営業利益率3.4%、ROE4.4%(21年3月予想)となっており、収益性の指標はイエローハットの方が優秀です。

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SBI証券より

 

財務

自己資本比率は2008年は30%台でしたが、この10年で大きく改善しており、最近5年は70%以上で安定しています。40%以上あれば優良と言われる所、かなりの高水準です。加えて有利子負債はゼロと財務は鉄壁です。有利子負債はこの10年で返済していますね。長期間的に財務が良化傾向にある点は評価したいと思います。

以下はキャッシュ・フローの推移です。ここ10年、営業CFはプラス、2020年を除いてフリーCFも安定してプラスて推移しており、現金が積み上がっています。良いですね。2020年は設備投資費が大きく(新規店舗の出店など?)、フリーCFがマイナスとなっています。単年のみであれば問題ないと思いますが、今後の推移には注視しておきたい所です。

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SBI証券より

株主還元

「配当性向30%を目指す」とあり、業績に応じた株主還元を行う方針です。なお、2019年に配当性向25%から現行の30%に引き上げ、株主還元を強化しています。

以下は配当実績です。増配が続いており、2021年も増配を予定しています。予定通りいけば11期連続の増配です。2010年から配当金は10倍に増えていますね。素晴らしいです。配当性向も30%台と無理の無い水準で、今後の増配も期待できます。

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イエローハット「2021年3月期第二四半期決算説明資料」より

 

増配率の推移を以下にまとめてみました。2010年はリーマンショックの影響を受けて減配しており、そこからの戻りは早かった様です。流石に直近になって増配率が落ちてきていますが、コンスタントに10%を維持できており、優秀です。 

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株主優待 

3、9月権利で年2回、100株保有で同社で使える割引券3000円分(300円×10枚) が貰えます。1,000円ごとに1枚利用できるます。加えて、油膜取りウォッシャー液1本と引換できる商品引換券も貰えます。僕はあまり利用しないので、この株主優待はあまり有難くはありませんが、店舗をよく利用する人にとってはお得なのではないでしょうか。ご興味ある方は以下リンクからご確認下さい。

株主優待 | IR情報 | 株式会社イエローハット

株価指標 

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イエローハットの10年チャート(株探より)

 

株価:1,705円(2021年2月25日)
PER:9.86倍
PBR:0.89倍
配当:52円(配当利回り:3.12%)

意外と言っては失礼ですが、長期的に見れば割と綺麗な右肩上がりです。それでいてPER、PBRともに割安水準です。

配当利回りは3%以上あって高配当と言えます。前述した通り連続増配中ですので、このトレンドが続けば株価もYOC(簿価利回り)も上昇することが期待できますね。

総評

長期的に業績・株価・配当が伸びているのが良い所です。「稼ぐ力」もまずまずの水準です。11期連続増配(予定)の実績も素晴らしいです。リーマンショックの際に赤字を出しましたが、それ以降は財務が年々強化され、今では鉄壁財務になっています。これは会社の努力の賜物だと思います。

一方で、気になるのは今後のカー用品需要の動向ですね。今のトレンドが今後も続くのかどうか、注視していく必要はあるのかなと思っています。

 

以上、ご参考になりましたら幸いです。

最後までご覧頂き有難うございました。

 

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