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【保有株】スクロール本決算 今期業績見通しが弱気すぎた件

こんにちは。

今回は保有株であるスクロール(8005)の決算についてです。この銘柄、コロナ特需で業績好調なんですが、先日の決算発表以降ちょっとザワザワしてる様でして、ホルダーとして、あれこれ思う所を書いてみたいと思います。

今期の業績見通しが弱気、減配予想

ことの発端は5/7に発表された21年3月期の本決算。21年3月期の業績自体は良かったのですが、22年3月期の業績見通しがかなり弱気だったことです。以下は株探の見出しですが、字面だけ見ると非常にネガティブな印象を受けますよね。

スクロール、今期経常は47%減益、40円減配へ(株探より)

 

決算発表を受けて、5/7の23時現在のPTSでは約-15%の下落と大きく売り込まれている状況です。

そもそもスクロールって?

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スクロールHPより

 

東証一部上場で時価総額400億円と規模の小さな会社です。旧社名はムトウ、小売業に属しています。筆頭株主は総合商社の丸紅。

生協向けカタログ販売を行う通販事業、eコマース(EC)事業を主力としています。今後の成長ドライバーは、通販・EC事業者をワンストップでサポートするソリューション事業と位置付けています。その他、現在は赤字ですが健粧品、旅行事業なども行っています。

創業来のビジネスモデルは無店舗直接販売です。もともと(1950年代)は自社(静岡県浜松市)で製作した衣服を、出張員を介して全国で販売していました。これが同社の言う「ダイレクト・マーケティング」の始まりですね。それが、時代の変化とともに紙媒体でのカタログ販売、さらにECへと変化してきました。現在はダイレクト・マーケティング・コングロマリット(DMC)を志向しており、M&Aで中核事業とシナジーのある会社を傘下に加えるなど多角化を進めている途上です。

同社HP(https://www.scroll.jp/)に掲載されている『Value Creation Book 2020』と題した資料で中期経営計画や事業戦略等が詳しく説明されていますので、ご興味ある方はご覧下さい。

決算内容

21年3月期の業績は以下の通りで、素晴らしい内容です。まさしくコロナ特需の追風を大いに受けた年だと言えます。

21年3月期業績(実績)

売上+17.3%、営業利益+244.3%、最終利益+636.6%

EPS:149.65円、1株配当:60円

一方で、22年3月期の予想はかなり弱気です。

22年3月期業績(予想)

22年売上+-7%、営業利益-47%、最終利益-46%

EPS:80.31円、1株配当:20円を下限とする

まあ21年3月期はコロナ特需があり出来すぎだった訳ですよね。そこから凹むのは致し方なしと言った所かなと思います。ただ、一昨年の20年3月期と比較するとEPSは4倍になる予想で、そこまで悲観するほどでも無いのかなと個人的には思う次第です。

そして、21年3月期の配当予想は「20円を下限とする」となっています。ここ重要で、冒頭で引用した、株探の「40円減配」と言う書き方は必ずしも正しくないと思っています。同社としては、上振れ部分が読めないので、とりあえず保守的に20円の下限を設定した形なのかなと。とは言え、同社方針として「配当性向40%を基本」としている以上、1株配当(予想)は32円で出しても良かったのかなとは思いますが。

 

そう言えば、昨年も同社は同じ様なことをやってました。

2020年10月29日に配当予想を修正、予定していた期末配当7.5円を取り下げて未定としました。この発表を受けて株価はダダ下がり。以下、株価の動きを日足で出してみます。発表当日(10/29)の株価は900円ぐらいでした。翌日から11/10までの10日間ぐらいで25%ぐらい下落しています。別に、未定=減配や無配では無いんですけどね。

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株探より

 

当時も「配当性向40%を基本」、「年間配当金15円を下限」としつつ、「新型コロナウイルス等の影響を正確に見通すことが難しい」との説明がありました。同時に通期のEPS(予想)を92.7円で出していましたので、年間配当36円としても良かった訳ですが、この辺りも今回と同様ですね。え・・デジャブ? 

僕は、当時むしろポジティブに捉えました。「年間配当36円は堅く、恐らく上振れするだろう」と判断して下落したタイミングで打診買いしました。その後、今年に入って1/29に大幅増配(未定⇒50円)、4/30に再度の増配(50円⇒60円)と2回の増配発表が出ました。1/29の増配発表からの株価上昇もスゴイです。もちろん、この結果は出来すぎだと思っています。「スクロール配当出し過ぎやろ!今後もイケるん(配当継続できるの)?」て思ったぐらいです。

今後のスクロールへの投資方針

22年3月期の業績および配当予想については、かなり保守的な数値かなと捉えています。即ち、この数値をクリアするのは当然のことであって、経営陣もかなりの確証を持って出してきていると考えています。そうなると年間配当32円は堅い。株価1,000円でも配当利回り3.2%と高配当の部類ですね。僕の買値は688円、簿価利回りは4.6%なので十分持ってられる水準です。外的要因の影響が大きかった昨年と比べると業績は落ちますが、一昨年と比べるとEPSは4倍に伸びる予想になっており、ECの普及と言う追い風は当分続くのかなと思っています。買値付近まで落ちてくる様であれば、買い増しも考えています。

とは言え、懸念点が無い訳ではありません。

EC・通販利用は増加しているものの新規参入等による企業間の競争がますます激化していることに加え、所得・雇用環境の悪化による消費マーケットの縮小等、厳しい事業環境が見込まれております。(スクロール 2021年3月期 決算短信より)

 

決算短信でも触れられている通り、今後の課題は競争激化への対応ですね。今後の業績、利益率、ROE等の推移はチェックしないといけません。また、赤字になっている健粧品および旅行事業の立て直し、ここにも注視していきたいと思います。旅行事業については、人々の消費マインドが「モノ」から「コト」にシフトしている中、同社グループの提供価値の拡大に寄与できるかどうかですね。健粧品事業は、個人的には微妙かなと思っていますが、顧客の取り込みなんかでシナジーが出てるんですかね。詳しいことは分かりませんが。

あくまで僕個人の意見ですが、以下結論です。

結論
  • 個人的に決算内容はそれ程悲観しておらず、引き続きホールド
  • 買値(688円)付近まで株価が下落するなら買い増し
  • 今回発表の業績予想(年間配当は32円)を下振れたら損切り
  • 大きく買わず、あくまでPFの一部。ほどほどにお付き合いする 
  • 今後の業績推移は引き続きチェック

 投資は自己責任でお願いいたします。

最後までご覧頂き有難うございました。

 

スクロールはネタ銘柄として当ブログに貢献してくれています。よろしければ過去記事もご覧下さい。

www.loveyuyu-dividend.com

 

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