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ビジネス会計検定試験3級の勉強③

はじめに

こんにちは。

約1年前に行っていたビジネス会計検定試験3級の勉強。当時は勉強を途中で挫折してしまいましたが、今年に入り、思う所あって勉強を再開することにしました。また挫折するかもと思いつつ、今回はやり遂げたいと思い新たに挑む所存です。1年間、企業の決算資料を読み込んできましたので、1年前よりは理解が進んでいればいいかなと思っています。

勉強法と参考書

 

株式投資を始めるに当たり、財務諸表の解析その他、ある程度の会計の知識は必要だと考えています(長期投資なのでテクニカルよりファンダメンタル重視)。様々な会計関連の学習教材が出ており、僕も幾つか手に取ってみましたが、ある程度は理解できたと感じたものの、何か中途半端な感じでした。そこで、到達目標を明確に設定した上で、きちんとした知識を身に付けることを目的として、ビジネス会計検定試験3級の合格を目指して勉強を始めました。なお、参考書は以下の公式テキストと過去問題集のみ独学で挑みます。公式テキストは、やや単調で読んでいて退屈な部分もありますが解説に変なクセがなく偏りのない知識を得るのには適していると感じています。

現在は公式テキストを通読している所です。なお、3級の公式テキストは以下の5章構成になっています。

第一章 「財務諸表」とは

第二章 貸借対照表

第三章 損益計算書

第四章 キャッシュ・フロー計算書

第五章 財務諸表分析

今回から複数回に分けて第二章「貸借対照表」について書いていきたいと思います。いよいよ本格的な内容に入ってきますね。ボリュームが多いので少しずつ理解を進めていきます。

貸借対照表とは

貸借対照表とは、ある一定時点における資金の調達源泉(負債、純資産)と運用形態(資産)を対照表示した計算書であり、財務諸表の中において企業の財政状態を表示する役割を担っています。

詳細は次回以降に説明しますが、資金の調達源泉として負債であれば借入金(借金)、純資産であれば株主が出資したお金や企業が稼いだお金(利益)がイメージし易いでしょうか。負債、純資産の項目を見ることで、企業がどの様にして資金を調達したのかが分かります。そして、調達した資金の使途(運用形態)を示すのが資産の項目です。資産の例としては小売業なら商品や商品を販売するための店舗、製造業なら製品や製品を作る工場などと言った具合です。

今の段階では、まずは以下の図で貸借対照表の大枠の構成をざっくり捉えたいと思います。資産、負債、純資産それぞれの中に更に詳細な項目が入っていますが、これらは追って説明していきます。

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貸借対照表の構成_ビジネス会計検定試験3級公式テキストを参考に作成

 

貸借対照表は、企業の同一の資金について源泉と運用の双方の視点から表現したもので、資金の源泉(左側)と運用(右側)の合計は必ず等しくなります。数式にすると以下の通りです。

資産=負債+純資産

なお、左側と右側が釣り合うことから英語ではバランスシート(balance sheet、B/S)と呼ばれます。国内企業の決算発表動画を見ていても普通に「バランスシート」とか「B/S(ビーエス)」とか言ってたりしますね。試験では問われることは無い様に思いますが、実践で使うことを考えると併せて覚えておくと良いですね。

貸借対照表のルール

続いて、貸借対照表のルールについて書いていきます。

ルールを覚えるのは退屈で面倒だったりしますが、利用者の利便性や情報の正確性・統一性を担保することを目的としたものですので抑えておきたい所です。今後勉強を進める中で繰り返し出てくると思いますので、折に触れて注釈を入れる様にします。また、ルールには例外が存在しますが、まずは原則のみを押さえておくことにします。例外については、過去問で問われている論点を潰していく形で対応していきたいと思います。難易度としてはそこまで高くない試験なので、試験対策としてはこの対応で十分と考えていますが、この辺りは過去問を解きながら微調整していきたいと思います。なお、資格試験は合格さえすれば、必ずしも満点を採る必要はない(試験の難易度によっては、ある程度の割り切りは必要)との前提での話ですので、「満点合格を目指したい」と言う志の高い方はマネをしないことをおススメします。

記載様式

 

貸借対照表の記載様式としては勘定式報告式があります。

勘定式とは、上図で示した様に資産と負債・純資産を左右に並べて表示する様式です。この時、資産を左側に、負債・純資産を右側に表示する決まりになっています。一方、報告式では上から資産、負債、純資産の順に表示します

流動/固定の分類基準

 

貸借対照表の構成図をもう一度見てみます。資産、負債の項目に流動資産(負債)固定資産(負債)の項目があります。運用している資金の回収が短期になされる場合を流動資産、そうでない場合を固定資産に分類しますが、この流動/固定の分類も決められたルール(基準)に従って行われます。

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流動/固定の分類に用いられるのが、正常営業循環基準ワンイヤー・ルール(1年基準)です。それぞれの語句の意味は以下の通りです。

正常営業循環基準

正常な営業サイクル(仕入⇒製造⇒販売)の課程にある資産(負債)を流動資産(負債)とする基準

ワン・イヤー・ルール(1年基準)

決算日の翌日から起算して、現金化までに要する期間が1年以内のものを流動資産とする基準

資産(負債)の流動/固定を分類する際には、まずは正常営業循環基準が優先適用されます。そして、この基準で流動資産に分類されなかった項目については更にワンイヤー・ルールを適用し、該当するものは流動資産に分類される決まりになっています。 

配列の方法

電力業、ガス業の様な一部の業種を除く多くの企業では、資産・負債について流動項目を先に記載する流動性配列法(⇔固定性配列法)が採用されます。更に、流動性/固定性配列法にかかわらず、それぞれの項目について流動性の高い(現金化しやすい)順に記載することになっています。

総額主義の原則

 

資産と負債・純資産は貸借対照表に総額で表示する決まりとなっています(総額主義の原則)。例えば、貸付金と借入金が同時に発生している場合、これらを相殺消去することはできません。実際の債権・債務の存在が分からなくなるためです。また、相殺した分だけB/Sが圧縮されることになり、調達および運用している資金の総額(=財政規模)についても正しく把握できません。

従って、総額主義の原則は企業の財政状態(規模)を正しく把握するために必要な原則と言えます。

重要性の原則

その項目の性質や金額について重要性が乏しい場合は簡潔に示すことが認められています。これを重要性の原則と言います。

まとめ 

今回のまとめです。

この段階では貸借対照表(B/S)とはどんなものなのか、B/Sを分析することで何が分かるのかが理解できればOKとします。ルールに関しては「こんなのがあるんだなあ」レベルで見ておけば良いですね。丸暗記が苦手なので、繰り返し出てくるものに関して重点的に、可能であれば何かと関連付けて覚えていくスタイルですね。

詳細な項目は次回以降で理解を深めます。各種ルールには例外もありますが、この辺りは試験で問われる論点について過去問題集で潰していく形で勉強を進めたいと思います。

 

  • 貸借対照表(B/S)は、ある一定時点における資金の調達源泉(負債・純資産)と運用形態(資産)を対照表示したもので、企業の財政状態が分かる
  • B/Sにおいて、資産=負債+純資産が必ず成立する
  • B/S作成に当たり記載様式、流動/固定の分類基準および配列の方法、総額主義の原則、重要性の原則などのルールが存在する 

最後までご覧頂き有難うございました。

 

過去記事です 

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