こんにちは。
今回は、保有株であるMCJ(6670)の決算内容を振り返りたいと思います。
割安なグロース株と言うことで投資しており、主力候補に考えている銘柄ですが、今期の折り返しはどうだったでしょうか?11/5に2Q決算が発表されましたので、見ていきたいと思います。
MCJについて
MCJは、BTO(Build to Order、受注生産)方式によりパソコンを製造・販売する総合IT企業です。在庫ロスの削減、顧客ニーズへの細やかな対応と言った強みをハイスペックPCに代表されるニッチ市場で活かすことで成長しています。高い業績成長の反面PERは割安で、グロースバリュー株として期待している銘柄です。
マイナーとも言える東証2部上場の企業ですが、来年に予定されている新市場区分への再編において「プライム市場」への昇格が予想されていました(過去形)。実際には、11/5の決算発表と併せてスタンダード市場選択のアナウンスがあり、11/8の株価は約20%下落、含み益が吹っ飛びました。
MCJの日足チャート_株探より
決算内容
22.3期2Q業績(実績)
売上+8.1%、営業利益−15.3%、最終利益−18.2%
増収減益での折り返しです。減益、しかも最終利益は2ケタ減と言うことで、ちょっと心配です。こう言う時こそ決算内容をしっかりとチェックしておきたい所です。
まず前提として、今四半期は以下の業績押し下げ要因があったことが会社資料から読み取れました。
- 昨年のコロナ特需の反動減(特に前年1Qのハードルが高かった)
- 在庫の評価減
- 原材料・部材等の不足によるPC出荷台数減(業界全体が影響を受けている様で、外的要因と言えます)
- 会計基準変更の影響(多くの銘柄に共通)
以上を踏まえて業績を深掘りしてみます。
上期売上は過去最高です。特に、コロナ特需の反動減と言うハードルを乗り越えての増収ですから言うことありません。海外PC関連事業の好調、総合エンターテイメント事業の復調が国内PC事業の減収をカバーした形。
営業利益は減益も、高い粗利益率を維持できていること、総合エンターテイメント事業(ネットカフェ、フィットネス等)の赤字幅が縮小したことから、外部要因による増減はあるものの、全体として本業は好調と判断して良さそうです。厳しい環境下にあって人件費を中心とした戦略費用を増やしている所は共感します。また、現状の外部環境は一時的との会社認識であり、(少なくとも中長期的には)経営陣の強気の表れであると感じた次第です。いずれにせよ、将来の成長のための投資に費用を使った結果ですので、減益ながら悪くないと考えます。
最終利益は2ケタ減と数字のインパクトが大きいですが、前期は訴訟の和解金(8.5億円)が特別利益に計上されていますね。前期2Qの最終利益63.7億円に対して今期52.1億円ですから、特別利益を差し引けば減益幅はマイルドです。
通期業績予想は以下の通り変更なし。
22.3期通期業績(予想)
売上-3.3%、営業利益-6.7%、最終利益-0.1%
EPS:101.93円、1株配当:30.52円
業績予想は据え置きですが、最終利益ベースで見た進捗率は通期予想に対して52%とまずまずと言えます。決算資料を見ても順調に推移していることが強調されている様に思います。8期連続増益・増配を続けてきた銘柄ですが、これまでの上昇トレンドに急ブレーキがかかる心配は少ないと判断します。
株価は11/8に約20%の大暴落
11/5の発表を受けて、翌週月曜(11/8)の株価は約20%の大暴落でした。決算もそうですが、「スタンダード市場」を選択したことが大きかったんでしょうか。プライム昇格の期待分が剥がれ落ちた訳ですから短期目線であれば売られても仕方ないですね。
僕はと言うと、20%以上あった含み益が綺麗に吹き飛びました。振り出しに戻りましたが、期待のグロースバリュー株なので、長期目線で考えると保有比率を高めるチャンスとも捉えています。買値(株価1,000円)を割れて含み損に突入した所で100株買い増し。ここはじっくりと耐えて長期的な果実を取りに行くとします。
以上、MCJの本決算レビューでした。
最後までご覧頂き有難うございました。
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