こんにちは。
12月も中旬。いよいよ年末ですね。
2021年はグロース株への投資にも取り組みましたが、配当と言うのは下落局面において安心感を得られるものだと言うことを改めて実感しました。恐らく、今後もグロース株と配当株をミックスして投資を続けていくことになろうかと思います。そろそろ来年の投資方針を考える時期でもあり、このタイミングで高配当株投資のメリット、デメリットについての考え方を記事にすることにしました。高配当株投資をされている方、または来年から始めたいとお考えの方のご参考になれば幸いです。
高配当株投資のメリット
ある程度計算ができる(再現性がある)
短期での株価の上下を読み切ることは非常に難しいです。コロナショックからのリバウンドでイケイケで終わった2020年末。その時点で今年の相場を予想できたでしょうか。特に後半、夏枯れ相場の下落(↓)、菅内閣退(↑)、中国恒大集団ショック(↓)、岸田総理期待(↑)、からの失望(↓)とジェットコースターの様にアップダウンがありました。
この様な相場においても配当金は株価の上下に比べると計算しやすいです。業績予想に基づいた配当予想を各社出しており、この数字は経営陣から株主あるいは投資家に対するコミットメントであり、重たいものです。それを信じて投資する訳ですから、当然のことです。逆に減配は経営陣の無能さを晒すことになるので、何としても避けたいと言うのが会社側の考えではないかと思います。
「とにかく、業績の良い株さえ握っておけば減配は無い」、と思える所に精神的な余裕が生まれます。これが、急変する相場においても比較的冷静で居られる心の拠り所となると考えています。
一時的な株価下落をあまり気にしなくても良い
高配当株投資の目的は継続的に配当金を受け取ることです。従って、あまり一時的な株価下落を気にする必要がありません。損切りも基本的に必要ないと個人的に思っています。むしろ買い増しのチャンスになります。もちろん、長期間の業績低迷や会社存続にかかわる様な不祥事があった場合は別です。
前述した通り、配当予想は経営陣から株主や投資家に対するコミットメントです。株価は下がっても配当が維持されるのであれば、配当利回りが高くなるので、むしろ買い増しの好機になります。
投資を継続するモチベーション
株を持っているだけで、何もしなくてもチャリンチャリンと入ってくるのが嬉しいですね。株価下落時は買い増して株数を増やすことで受取配当金が増えていきます。逆に株価上昇時は自身の資産額(含み益)が勝手に増えていくので何もしなくて良いですね。どちらに転んでも良いと言う、精神的な安定性が配当株投資の魅力です。そして、買い増しと増配で配当金が積み上がることが投資を継続するモチベーションになります。「勝つことよりも相場に居続けること」との格言がありますが、これを実践しやすい投資法では無いかと思います。
高配当株投資のデメリット
減配&株価下落のダブルパンチが痛い
配当株投資で最も恐れることは、減配&株価下落のダブルパンチです。昨年はコロナショックによる業績不振でキヤノン(7751)、ブリヂストン(5108)、コマツ(6301)と言った名だたる高配当銘柄が減配しました。こう言った銘柄が減配を発表すると、株価も同時に下落することが多いです。僕も食らいましたが、このダブルパンチは精神的にやられます。これを乗り越えるには、財務安定性や事業競争力など、自分の中で投資先を信じられる軸があるかどうかだと思います。
株価上昇は期待しにくい
配当を払い出すと言うことは、結局はその分だけ会社の価値が下がる=株価が下がると言うことですよね。また、高配当銘柄は成熟産業であることが多く、業界の成長性が乏しかったりします。JT(2914)が代表格ですかね。即ち、高配当銘柄の株価は上昇しにくいことが多いです。配当株投資では、すぐにはお金持ちになれません。
税金負担を考えると不利
NISAなどの非課税口座を除いて配当金には税金が掛かります。長期投資のメリットの1つに複利運用がありますが、税金を支払うことで複利の効果が薄れます。税金は可能な限り払わない、あるいは先延ばしにすることが長期の複利運用の鉄則です。配当金を受け取る(同時に税金を支払う)行為は、複利運用の観点からは合理性に欠ける行為ではあります。
とにかく退屈、忍耐が必要
高配当株投資では、バイ&ホールドで中長期にわたって受取配当金の額を増やしていくのが基本的な戦略になります。買った株は基本的に売らず、投資元本を積み上げていくことになります。自然とトレードの回数は少なくなりますので、とにかく退屈ですね。加えて、Twitterやブログでグロース株への投資や信用取引を駆使して爆速で儲かっている人を見ると、本当に高配当株投資で大丈夫か?と疑問に思うこともありますね。
高配当株投資には、退屈に耐えること、周囲に流されない忍耐強さが必要です。
来年の運用方針について
グロース株と高配当株をミックスして進めていくつもりです。やはりポートフォリオの半分以上は高配当株、それ以外がグロース株となるでしょう。割合はまだ決めていませんが、精神的な安定性に配慮して、配当株メインとするつもりです。必ずしも配当利回りに拘る気持ちは薄れてきていますが、年間のKPIには受取配当金を設定したいと考えています。
最後までご覧頂き有難うございました。
良いお年をお迎えください。
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昨年の記事です。減配・無配と辛い時期がありました。