結局は個別株投資が好きと言うこと
こんにちは。
最近はインデックス投資、特にS&P500などの米国株指数が人気ですね。つみたてNISAの普及による効果が大きいのでしょうか。「資産運用の最適解」なんて言われたりもしますね。
当ブログではあまり書きませんが、僕自身も資産の一部をS&P500や全世界株式インデックスで運用しています。ブログであまり取り上げないのは、自分がインデックス投資について書いた記事を読んでも面白味を感じないからです。インデックス投資は様々な本やブログで取り上げられており、その魅力が伝わってくる優れた記事も沢山あります。その様な文章と比較すると、やはり自分の文章では大きく見劣りするんですよね。魅力を伝え切れない・・・こう感じます。何故なのか?と考えてみると、それは単純にインデックス投資に対する熱量が足りないからだと思います。
インデックス投資のメリットは一般論として長期・分散・(小額)積立など言われますが、要するに以下の2点かなと思っています。
- 「ほったらかし」で資産を増やせる
- 失敗が少なく平均点が取れる
ただ、僕の場合は逆なんですよね。
- 自分の頭で考えて判断したい
- 平均点以上を狙うために多少の失敗は許容できる
「ほったらかし」でない分、そこに時間や熱量を注ぎこむ必要がある訳ですが、いざやってみると苦痛を感じない。と言うか始めてみると色々な知識や考え方と出会えることが快感ですらありました。必要に駆られて始めた資産運用ですが、資産額の増減とは切り離した所で、銘柄選びのプロセス(企業の業績や戦略分析)が純粋に楽しい。エンタメ(テレビ、動画)よりよっぽど面白いんです。
ま、結局は個別株投資が好きと言うことなんかな・・と。
個別株投資をやってて良かったこと
個別株投資を始めたのは2019年の9月、コロナショックの少し前になります。ほぼ時を同じくしてインデックス投資も始めました。で、これまでのパフォーマンスどうかと言うと、「資産運用の最適解」インデックスに劣る結果となっています。10年後、20年後にどうなっているか分かりませんが、とりあえず現時点では個別株投資は失敗だったと言うことになります。結果論として。
では、個別株投資に注いだ時間や熱量は無駄だったのか?と問われると全くそんなことは無いと断言できます。個別株投資をやってて良かったことは、以下に挙げる様に沢山ありました。
- 財務諸表が理解できる様になった
- ビジネスモデルや企業戦略、マーケティングの勉強になった
- 色んな商品・サービスに詳しくなった
- 価格よりも価値を強く意識する様になった
- 株式投資が趣味になった
まず、多くの学びがありました。
株式市場は初心者からプロまで同じ土俵です。初心者コースとか、資産1,000万円級みたいな階級制度はありませんから、甘えは許されないんです。とにかくお金が掛かってるので必死で勉強しました(繰り返しになりますが、そこに苦痛を感じたことはありません)。
社会人として必須のスキルとも言われる会計の知識。理系の自分には遠い存在でした。昔、労働組合の幹部やってた時に月次や決算の説明があって「フムフム」と聞いてた程度。全く知らない訳ではないけど理解しているかと言われたらNOと言うレベル。それが、個別株を始めてから独学で勉強する様になりました。ビジネス会計検定3級にもチャレンジして満点合格することができました。もちろん試験に合格したから良いと言う訳ではありません。ただ、こうやって知識を蓄積していくことで、会社員として、投資家として、あるいはリタイアして独立後の活動の幅が広がるものと考えています。
沢山の会社を見る中で、様々な商品・サービス、ビジネスモデルに触れる機会が格段に増えました。そしてアンテナの感度が高くなったと思います。投資先を知る入口は株価チャートや財務諸表を通してですが、気になる銘柄は会社HPを見たり、実際の店舗に行ったり、商品・サービスを使ってみたりしています。そんな活動を通して、色々な会社の商品・サービスに対して詳しくなりましたし、これも学びに繋がっています。
物事の価値を強く意識する様になったことも大きいです。
そもそも株式投資は価値が増大するものに対してbetするものであり、(スタンスの違いこそあれ)価値が価格を上回ることが普遍的な投資の判断基準であるものと理解しています。株式投資を実践することによって物事の本質的な価値を強く意識する様になりました。そして、普段の買い物や行動などでも価値>価格の判断基準が浸透する様になりました。
最後に、株式投資が趣味になりました。
資産形成と言う観点から、これが良いことか悪いことかは分かりませんが、少なくとも打ち込めるものが増えたと言う点では人生を豊かにしてくれるものだと思います。頭が動く限りは続けられるのも良いですね。
おわりに
以上、個別株投資をやってて良かったことを書いてみました。
資産形成の最適解かどうかは不明ながら、熱量を掛けて取り組んだことは何か別の形で活かせることもあり、少なくとも無駄にはならないと考えています。向き不向きは当然ありますが、個別株投資にはインデックス投資とはまた違った発見や楽しみがあるものだなと思います。
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