はじめに
こんにちは。
2022年も半分を過ぎました。下半期の相場がどうなるかは分かりませんが、恐らく年末になって今年を振り返った時、「個人投資家が選ぶ10大ニュース」の一つには確実に入るであろう
オリックス株主優待廃止。
こんな顔をしてパソコンやスマホを二度見、三度見した方も居らっしゃるでしょうね。僕も家族名義を含めてめて200株保有していましたので、バッチリ当事者です。
ありがたいことに、あと2年(2024年まで)は続けて頂けると言うことで、今年分を入れて残り3回を楽しみたいと思います。確か来年からは継続保有3年以上で豪華なAコースになるはずなので、引き続きホールドします。
従来は(優待を実施している場合じゃないほどの)業績悪化など、優待改悪・廃止は業績によるものが主因であることが多かった様に思います。もちろん100%ではありません。これが、優待の曖昧さ、再現性の乏しさな訳ですが、業績をウォッチしておけば、まあ大丈夫だろうと言う感覚はありました。
ただ、コロナ禍から業績回復を果たしたオリックスが今、優待廃止を決めたことは多くの優待投資家の考え方に対して一石を投じたことは間違いありません。そこで今回は、株主優待銘柄への投資について、自分なりの考え方をまとめておきたいと思います。
因みに、多くの個人投資家に衝撃を与えたオリックス優待廃止のお知らせは以下です。
昨年のオリックス優待内容は以下記事に書いています。
株主優待について
まず、株主優待は日本独特の制度であり賛否両論ある訳ですが、個人的なスタンスとしてはフラットと言うか、それぞれの企業が判断して実施すれば(止めれば)良いと思っています。フラットと言うのは、株主優待は善だ悪だと言うつもりは無いと言うことです。そもそも日本株に投資をしようとする場合、優待銘柄を避けて通ることはできませんので。
株主優待を実施している銘柄に投資することに関しては、どちらかと言うと肯定的です。実際、優待を出している暇があったら成長投資に回して欲しい銘柄もあったりもしますが・・自分も(家族名義含めて)多くの優待銘柄を保有しています。
株主優待に関しては、以下の様にそれぞれの立場で見方が異なりますよね。
- 株主優待を実施する企業にとっては安定株主を増やせる(もちろん、株主への感謝の想いもあるでしょうが)。一方でデメリットとしてコストが掛かる
- 我々の様な個人投資家にとっては、(モノによりますが)企業が提供する商品・サービスを知ることができる、長期投資をするモチベーションになる。応援したくなる。ただし、純粋な投資として考えると、優待投資はトータルで見るとパフォーマンスが悪いのでは?と思ったりもします(優待分が割高になっていたり、改悪・廃止による株価下落リスクなど総合的に考えて)。
- 証券会社にとっては手数料を稼げる(僕はやりませんが、優待クロスとかまさしくそうですよね)
- そして、機関投資家など大口の投資家の立場で考えてみると、株主平等の原則に反すると言う反論しがたい事実がある
要するに立場の違いによって言い分はそれぞれ。
優待を実施する/しないは企業の自由
その銘柄を保有する/しないは投資家の自由
ですから、どの立場で考えるかによって善悪の判断は変わってくると思います。よって株主優待の是非に関する議論は不毛であって、その様なことをここで書くつもりはありません。ただ、プライム市場のコンセプトが「グローバルな投資家との建設的な対話ができる企業向け」な訳ですから、今後は株主平等の原則はますます重視されていくんだろうなとは想像しています。評論家になるつもりは無いけれど、優待銘柄を保有している手前上、自分事として身の振り方は考えないといけないかなと思っている次第です。
基本方針
基本は優待抜きにしても保有を続けたい銘柄であること。仮に優待改悪・廃止で株価が大幅に下落するなら買い増したいぐらいの銘柄であることが投資判断の基準です。
例えば上述のオリックスは、50年以上にわたって安定黒字を続けている優良企業であり、高配当・配当成長に加えて自社株買いも行う株主還元に積極的な銘柄です。優待抜きにしてもインカムゲイン銘柄としては申し分無いと思っています。
なお、一部例外はあるものの、以下の業種への投資は基本的に避ける様にしています。
- 地方銀行
- 外食
- 不動産(特に規模の小さいデベロッパー)
- 空運
- (主力が)自動車および自動車関連
ひろ○ん、マク○ナルド、すかいら○く、AN○・・・
幾つかの有名な優待銘柄が頭に浮かぶ業種ですが、実はほとんど保有していません。自分の中で業界・企業の成長性や業績の安定性が怪しかったり、競争激化(レッドオーシャン)が想定される銘柄は優待があっても投資を避ける様にしています。また、外食は特にそうですが、優待分がその価値以上に株価に反映されて割高に感じる銘柄もあります。
例外はF&LC(スシロー)、ヒューリック、イオンモールぐらいです。F&LCは優待と言うよりも(主に海外での)成長期待、ヒューリック、イオンモールは既に地位を確立している大手デベロッパーと言うことが投資理由です。ヒューリックはフィー収入も多く業績も安定していたかと思います。イオンモールは中国・ASEAN地域での成長期待もあります。自動車関連の国内株では唯一、トヨタ自動車は保有してみたいと思っていますが、まだ投資できていません(テスラみたいなEV関連銘柄への投資は無くはありませんが)。こちらは優待は無かったと思います。
個人的に株主優待銘柄への投資はチキンレースやババ抜きの様相を呈してきたと思っています。「いつか廃止になる」ことを理解しつつ、ギリギリまで付き合うのか/やめとくのかの判断や自分がババを引く覚悟が必要だと思っています。
以上、最後までご覧頂き有難うございました。