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【保有株】TAKARA & COMPANY 23.5期1Q決算レビュー

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今回は、保有株であるTAKARA & COMPANY(7921)の本決算を振り返りたいと思います。TAKARA & COMPANYは数少ない5月決算の優良銘柄であり、3、6、9、12月に偏りがちな配当月を分散する目的もあり保有しています。

TAKARA & COMPANYについて

TAKARA & COMPANYは、傘下に上場企業向けディスクロージャー・IR支援事業大手の宝印刷などを持つ持株会社です。2019年12月に持株会社に移行し、同時に商号を宝印刷からTAKARA & COMPANYに変更しました。時価総額は約250億円と規模の小さい会社ですが、今後の伸びに期待したい所です。

ディスクロージャー・IRとは企業がステークホルダー向けに経営状況、財務状況などの情報発信を行う活動のことで、決算情報の開示などがそれに当たります。上場企業は四半期毎に財務・経営状況を開示することが法律で定められており(法定開示)、定期的な収益が見込めるビジネスモデルです。加えて、同業界はTAKARA & COMPANYおよびプロネクサス(7893)の2社がシェアを分け合う複占状態にあります。定期的な収益が見込める上に競合が少ない(=それだけ参入障壁が高い)理想的な事業環境だと思っています。また、コーポレートガバナンスコードの改訂や非財務情報の開示など、ますます重要視される株主・投資家との対話もビジネス機会になると思います。以下の業績推移がそれを物語っています。

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TAKARA & CO_個人投資家向け説明資料(2021年11月27日)より

 

今後は通訳・翻訳事業を成長領域に位置付けて伸ばしていく計画です。21.5期から2020年に買収したサイマル社(通訳・翻訳セグメント)の売上寄与が始まりました。残念ながらコロナ感染拡大により対面での会議が激減したことが影響して21.5期はセグメント赤字となりました。ただ、コロナ禍から国際会議・イベントの増加で通訳・翻訳機会が増加していること、リモート会議の定着に加えて遠隔同時通訳プラットフォーム「interprefy」遠隔同時通訳プラットフォーム/SIMUL×interprefy)をリリースしたことから、22.5期通期ではセグメント黒字に転じました。

23.5期1Q決算内容

9/30に1Q決算発表がありました。決算説明資料からサマリーの部分を引用します。

TAKARA & CO_23.5期1Q決算短信補足説明資料(2022年10月3日)より
 
23.5期1Q業績(対前年比)

売上+7.7%、営業利益±0、最終利益+11.4%

 

増収も、営業利益は増減なし。

まず増収の要因ですが、通訳・翻訳事業がコロナ禍から回復して大きく伸びたこと。売上増6億円(77.2億円⇒83.2億円)のうち4億円が通訳・翻訳事業です。残りは株主総会関連商品等によるもの2億円です。

増収にもかかわらず営業利益が伸びていない主な理由は粗利益率の低下(原価率の上昇)によるものと見ています。決算短信には、「コンサルティング売上が減少したことにより・・・」と記載がありましたので、これが要因ではないかと推測しています(コンサル事業の粗利益率は高いと考えられるため)。 ⇒なお、本件についてIR照会した所、コンサル売上の減少は期ズレによるものとの回答を頂きました。

あと、推測ながら通訳・翻訳事業は前述の通り黒字転換したものの利益率としてはコロナ前の水準に戻り切っておらず、もう少し積み上げが可能ではないかと見ています。

 

参考まで、以下が原価率および販管費率の対前年比較(22.5期1Q⇒23.5期1Q)です。

  • 原価率:53.2%⇒55.3%
  • 販管費率:23.4%⇒23.0%

23.5期業績見通し

続いて23.5期の業績予想です。

TAKARA & CO_23.5期1Q決算短信補足説明資料(2022年10月3日)より
 
22.5月期通期業績(予想)

売上+6.6%、営業利益+1.1%、最終利益+2.2%

EPS:174.96円、1株配当:70円(配当性向:40%)

 

通期見通しに修正なし。

今期が中計の最終年度ですので、中計数値に対する達成率も記載されています。1Qにしては達成率が高いですが、ここは1Qと4Qに業績が偏重する傾向にありますので、良くも悪くも無いと言った所。以下に22.5期1Qの進捗率も記載しておきますが、ほぼ昨年並みです。事業環境が余程悪くならない限り、中計数値の達成は問題ないと考えます。配当予想は昨年より12円増配の70円ですが、こちらも大丈夫なのではないかと思っています。

 

計画対比の進捗率(1Q時点)

(23.5期)売上+30.8%、営業利益+50.0%、最終利益+55.0%

(22.5期)売上+30.5%、営業利益+50.6%、最終利益+50.6%

まとめ

以下まとめです。

  • 23.5期1Qは増収。コロナ禍の影響を受けた前年同期から通訳・翻訳事業の売上が大きく回復。
  • 営業利益は増減なし。粗利益率の低下(=コンサル売上の減収)が要因か?
  • 通期見通し(=中計)に対する進捗率は前年並みだが、事業環境が大きく変わらない限りクリアしてくるのでは?

 

以上、TAKARA & COMPANYの決算レビューでした。

推測の部分も含みますので、投資判断はご自身の責任でお願い致します。

 

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TAKARA & COMPANYの銘柄分析です。 

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同業他社のプロネクサスについても分析しています。

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同社の様に安定感のある銘柄はジュニアNISAで長期保有するのに向いていると思います。

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TAKARA & COMPANYは5月末権利でカタログギフトのカタログ優待が貰えます。優待月の分散にも良いですね。ここは優待関連ビジネスも手掛けているので、すぐには優待廃止しないと思っています(私見)。

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