波乱の8月相場
今回は2024年8月の国内株の売買、ポートフォリオの記録です。
8月の日本株市場は波乱の1か月でしたね。日銀の追加利上げ公表にタカ派的フォワードガイダンスが下げ幅では過去最大となる「令和のブラックマンデー」を誘発。月給どころではない額の資産を1日で溶かした個人投資家も多かったはず。かく言う私もたった1日でマイナス172万円と過去最大の下落に見舞われました。直近高値の7月中旬からで言うと400万円近くもの資産を約2週間で溶かしたことになります。
平時は淡々と書いている定点観測ですが、こういうときこそ何を考えどう行動したかを記録しておき投資家としての経験値としたいです。
幸い、2020年のコロナショックは株式投資を始めて5ヶ月後の投資元本が少ない頃に体験しました。銘柄選定や買いタイミングをミスったこともありPF全体で一時的に40%の下落、含み損が解消するまで1年以上掛かりましたが、その間も当ブログで運用状況を記録し、買い増し続けて今があります。
その頃からは運用資産も増えて下落幅としては当時とは比べものにならない額になりましたが、比較的冷静に立ち回れたと思っています。優良企業を割安で買って長期保有する方針ですが、板に付いてきましたかね。
相場環境
それでは8月の相場環境の振り返りです。
2024年8月の日経平均株価の推移は39,101円(7/31終値)→38,647円(8/30終値)となりました。冒頭で述べた通り8月はのっけから大荒れ。過去最大の下落幅を記録したブラックマンデーは後場から売りが加速、サラリーマン投資家の中には仕事終わりに気付いてみればPFが焼け野原状態だった方も居たでしょうね。
そしてブラックマンデー翌日は急反発。マイPFは過去イチ下げからの過去イチ上げと言うジェットコースターみたいな2日間でした。その後も月後半にかけてジワジワと上昇、月末にはほぼ元に戻った格好。結局この1ヶ月は何だったのか?と拍子抜けする相場でした。暴落直後はSNSで二番底を警戒するコメントも目にしましたが、今では見かけなくなりました。要するに、「あの日」に全力買いしてれば簡単に儲かった訳ですね。
終わってみればの話、ですが。
投資行動振り返り
私はと言うと、幸か不幸かブラックマンデー当日は仕事で忙しくしていました。マイPFが散々な焼け野原になっているのを後場引け直前の会議中に株アプリを開いて知ることになりました。そして会議中でしたが反射的にいくつか買いを入れてました。こっそりと(サーセン(笑))。ただ残念ながら証券口座に追加で緊急入金するまでの時間は無く・・・絶好の買い場で大人買いとまではいきませんでした。まあ翌日に急反発するなどとは考えもしなかったので、少し買えただけでも上出来とします。仮に緊急入金できたとしても、下落がどこまで続くか分からないのでキャッシュは残してたでしょうし・・・なお、売りに関しては一切考えませんでした。良い企業を保有している訳ですから当然ですよね。
Survive first, and make money afterwards.
まずは生き残れ。儲けるのはそれからだ。
株式投資を行う上で大切にしている格言です。短期間で大きく儲けるよりも長期的に複利で増やしていく。そのためには継続することが前提で、リスク管理が最も重要だと思っています。今回の暴落に関しても短期間で戻したのは結果論。更に下落が続いた場合のことも考えて行動すべきだと個人的には思いますし、その様に行動しました。
売買記録
売買記録です。
〇新規投資
ヤマハ発動機 100株
共立メンテナンス 50株
〇買い増し
セブン&アイHD 90株⇒140株⇒100株
エスプール 1500株⇒1600株
NTT 300株⇒500株
ショーボンドHD 45株⇒60株
竹内製作所 20株⇒30株
〇売り
東宝 10株⇒0
カチッとしたルールを決めている訳ではありませんが、単元10万円以内の株は100株ずつ、10万円を超えるものは単元未満株を1回当たりの買付額が1~10万円ぐらいになる様に分割して買っています。 月当たりの買付額を20〜50万円ぐらいに収める方針なので自然とこう言う買い方になります。8月は買い約47万円、売り約14万円で差し引き33万円の投資額となりました。
ヤマハ発動機(7272)に新規投資。世界的な二輪メーカーであり船外機、ウォータービークルなどのマリン事業も世界トップ級のグローバル企業。高配当株としても有名で以前から狙っていた企業。ブラックマンデーのバーゲンセールで打診買いできました。
共立メンテナンス(9616)も新規買い。寮やホテル運営を行う会社で、熱狂的なファンがいるビジネスホテル「ドーミーイン」で有名。大浴場、夜鳴きそば、豪華な朝食ビュッフェ・・高付加価値なおもてなしサービスで通常のビジネスホテルとは一線を画しており競争優位性の高さに着目していました。指標としてはRevPAR(客室1室あたりの収益)の高さが同社ビジネスの強さを表していると考えています。直近大きく下落していた所を打診買い。9月末の権利に向けて少しずつ追加していきたいです。
セブン&アイHD(3382)を買い増し。ちょこちょこ買って140株まで増やしていましたが、北米の同業大手アリマンタション・クシュタールによるTOBの報道が出て株価が大きく上がったところで権利前に100株残して単元未満株は売却。予定通りこの8月末から新たに導入される株主優待の権利は取得しました。単元未満しか保有していなかった東宝(9602)も売り。セブン&アイと同様にキャッシュ確保の観点から売却の判断としましたが、競争優位性の高さは評価している企業なので、チャンスが来たら再度買い集めたいと思います。2社合わせて2.3万円の利益確定となりました。
その他も調整局面にある銘柄を買い増し。売買数としては比較的多い月となりました。
運用資産状況(2024年8月30日現在)
運用資産:20,461,034円、対前月+347,310円
確定損益:+70,139円(2024年)、+397,039円(通算)
評価損益:+26.31%、対前月-0.64ポイント
驚くべきことに、ブラックマンデーを経てなお運用資産は対前月で増加。33万円の資金投入を考慮するとトントンですが、暴落から1か月足らずで戻したことになりますね。今年4月以来の利益確定により2024年の確定損益は7万円に乗りました。確定利益は出来るだけ出さずに損小利大を追求していく方針ですので、どこかで損出しして損益通算したいですね。
国内株ポートフォリオ
構成銘柄は以下の様になっています。四捨五入して保有比率5%以上の銘柄のみ社名を表示しています。株価上昇によりMonotaROが2位(前回3位)、KDDIが3位(前回6位)に浮上、SHOEIがランクイン。保有銘柄数は先月から2増、1減で56となりました。保有銘柄数を60までにする方針なのでそろそろ銘柄整理が意識される所です。
含み損益ランキング
続いて含み損益ランキングです。「額」で表示します。
含み益上位5銘柄
- MCJ:+583,000円(+62.15%)
- オリックス:+429,600円(+143.58%)
- 日本取引所G:+409,800円(+68.23%)
- MonotaRO:+338,250円(+41.63%)
- TAKARA & COMPANY:+333,000円(+62.43%)
MonotaROがIN、KDDIがOUT。
バリュー株が含み益を減らす中でグロース株が伸びました。ここ最近不調だったグロース株への投資が実を結ぶでしょうか。分散投資の効果を実感する所です。
含み損上位5銘柄
- ピックルスHD:-221,400円(-41.62%)
- エスプール:-99,040円(-14.85%)
- ウエルシアHD:-57,550円(-22.25%)
- エラン:-42,300円(-7.93%)
- ヤーマン:-38,580円(-18.57%)
お次は目を背けたくなる(笑)、含み損上位5銘柄です。
プラ転したSHOEIがOUT、エランがIN。中小型グロース株に資金が入ってきたこともありエスプールの含み損が減り、ピックルスHDの1強になりました(汗)。NISA口座で保有しているため切るに切れず状態ですが、どこかで線引きを考えないといけませんね。
含み損を大きく上回る含み益があるため、今月の暴落局面でもPF全体では含み益の状態を維持でき精神的に余裕を持ってやり過ごすことができました。これも損小利大を追求してきたお蔭かなと思っています。自ら選んだ優良企業を保有することで、狼狽売りとも無縁でいることもできます。今後も優良企業を長期保有して含み益を伸ばしていきます!
以上、2024年8月の売買記録、ポートフォリオでした。