はじめに
完全に自分のメモ用ですが、四季報コメントの記録を共有します。今回は保有している主力株について。9/13に秋号が発売予定なので、それまでに夏号をまとめようかと。
因みに、僕は四季報を購入していません(サーセンw)。自分の必要とする(本記事に記載した)情報はSBI証券のウェブサイトまたはアプリで見れてしまうからですね。口座開設をすれば誰でも見ることができますよ。
四季報で見ていること
企業の業績については決算短信や決算説明資料で四半期ごとに確認していますので、わざわざ四季報で見る必要は無いと思っています。また株価推移やその他指標についても別のソースから情報が入手できます(しかもそっちの方が断然早い)ので四季報の出番はありません。ではどこを見ているのかと言うと、コメント欄です。「会社を見るプロ」である四季報記者の定性分析こそが最大の価値と考えます。
まずは会社の概要や事業内容が簡潔にまとめられている 【特色】。事業内容はもちろんグループ会社の情報や業界内でのシェア、財務状況、株主還元方針などの情報が2〜3文で書かれています。(更新頻度は高くないと感じますが)内容は適宜見直されるので、時系列で追っていくことで企業の動向を把握することもできます。網羅的に情報を得ると言うよりも、その企業のイメージをパッと掴むのに役立ちます。スクリーニングでヒットした銘柄の概要をざっくり把握したい時なんかに有効。
次に業績評価コメント。今期の業績予想または決算期には来期の業績予想に対してコメントがあります。大きく前後半の2つに分かれており、前段は主に今期の業績見通しについて、後段は中長期的な経営戦略や経営課題、新規事業や新製品などについて記載されています。前段、後段それぞれに【最高益】や【好調】、【続伸】などの見出しが付けられており、見出しを見るだけで直近のトレンドを掴むことができます。
それでは、我が主力株についてのコメントを見ていきたいと思います。なお、引用文中で太字や赤字を用いて強調している箇所は管理人の判断でやっていることですのでご了承下さい。太字は四季報で初めて知った内容(=これが僕にとっての四季報の価値)、赤字はその企業のアピールポイントその他になります。8月末時点で保有比率が上位の銘柄から順番に並べています。
MCJ
【特色】
パソコン製造・販売が起点。『マウス』ブランドが主力。欧州で液晶販売、インドで修理事業展開
【連続最高益】
欧州中心のディスプレー販売は横ばい程度。ただ、柱のPC販売はOSの更新や買い替え需要で国内向けが上向く。価格転嫁も効く。ネットカフェも順調で連続最高純益。記念配落とすが普通増配。
【拡 充】
米AMD社製のAI利用向けCPU搭載PCを国内初投入。技術トレンド踏まえた開発加速。GIGAスクール向けノートPC発売。更新需要の取り込み狙う。
会社四季報2024年3集 夏号より
管理人コメント
クリエイターやマニア向けの尖ったPC製品が特徴の当社。EC販売が主力のため価格調整を柔軟に行える(こちらはIR照会で確認しました)点も利益確保の上では強いですね。AI向けCPU搭載PCについてはキャッチアップできていなかったので深掘り調査したいと思います。
MonotaRO
【特色】
工場・工事用間接資材のネット通販。同分野の米国大手が親会社。個人と小規模業者が主な顧客
【快 走】
大企業開拓が奏功しネット通販は登録口座数が順調増。単価も伸びる。値引き契約率も減少。粗利率は小幅低下。物流センター稼働やソフトウェア開発の減価償却費は増えるが最高純益更新。連続増配。
【効率化】
猪名川センターにロボット導入、入荷仕分けで検品工数を削減。顧客企業のうちアカウントを保有する拠点の率(大企業では9%)初公表、成長余地確認。
会社四季報2024年3集 夏号より
管理人コメント
キング・オブ・グロースとも言われた当社ですが成長鈍化懸念もあってか株価は調整してましたね。「成長余地確認」の力強いコメントは嬉しい限り。大企業連携の成果が今後どう見えてくるのか見守りたいと思います。
KDDI
【特色】
総合通信大手。携帯・光回線を展開。物販など非通信伸ばしライフデザイン企業への脱皮模索中
【上向く】
主力の個人向け通信は顧客単価の上昇が貢献。楽天ローミング収入減続くが、法人向けDXが好調で補う。金融も住宅ローン着実。ミャンマー事業の貸倒引当金計上消える。営業益反転増。連続増配。
【自己株買い】
10月31日まで8700万株、3000億円上限に自己株買い。一部をトヨタから取得。ローソンへのTOB成立、5月に持分法会社に。シナジー目指す。
会社四季報2024年3集 夏号より
管理人コメント
事業を多角化している(全てを理解できていない)こともあり、決算もチラ見程度しかしておらず完全にお任せ状態になっている企業ですが、主力事業で単価上昇は良いですね。四季報コメントで変化点を定期的に追っていくぐらいで良い銘柄かもしれません。
日本取引所グループ
【特色】
国内唯一の総合取引所グループ。傘下に東証、大阪取引所、東京商品取引所(TOCOM)
【微減益】
会社想定の現物株1日売買代金は前年同期並みの5兆円だが、市場取引活発で売買代金は上振れペース。現物売買システム更新費用負担、資産売却益減少などあるが減益の幅は小さい。特別配見込まず。
【アジア】
現地企業の東証上場支援へ証券会社、監査法人等と協力。夏に支援パートナーを追加発表。区分見直し後も各市場の基準未達の経過措置適用会社は300社超。
会社四季報2024年3集 夏号より
管理人コメント
「国内唯一の」と言う記述からも分かる通り、独占的で高い参入障壁を持っている当社。売買代金は株式市場の活況度を測る上でも重要な指標ですね。
TOKAI HD
【特色】
東海地盤。LPガスのザ・トーカイとCATV等のビック東海が11年経営統合。宅配水等も展開
【着 実】
営業エリア拡大で顧客は前期比2・8%増の345・2万件。牽引役のクラウドサービス好調。LPガスは顧客増、M&A効果で伸長。建築設備は価格転嫁進む。賃上げあっても増益続く。連続増配。
【合 弁】
インドネシアで金融機関向けIT会社と合弁立ち上げクラウド導入支援。神奈川のLPガス会社買収し顧客基盤拡大。部門間クロスセールス率は20%維持。
会社四季報2024年3集 夏号より
管理人コメント
東海地盤のLPガス企業とCATV企業の統合でできた企業だけあって事業を多角化していますね。ストックビジネス中心でエリア拡大などによる顧客基盤拡大×クロスセルでジワジワ伸ばしてます。固いですね。
全国保証
【特色】
住宅ローン保証の最大手。独立系。M&Aに積極的。事業領域拡大目指しベンチャー投資も
【連続増配】
住宅着工戸数減でも、大手地銀軸にリスク移転需要強まり利用率向上。既存ローンも前期末契約の大口保証案件フル寄与、前期から成立ずれ込んだ買収上乗せ。与信費用と人件費増こなし営業益好転。
【顧客開拓】
楽天銀行の保証開始、他のネット銀開拓も意欲。千葉興業銀行の保証子会社を7月買収、M&A一段加速図る。中計目標の来期配当243円意識し還元強化。
会社四季報2024年3集 夏号より
管理人コメント
最強インカム銘柄の一角ですが、ネット銀行からも保証業務を獲得し始めているんですね。もしよろしければ下記の分析記事もご覧下さい。
SHOEI
【特色】
高級ヘルメット製造世界首位、国内生産。サイズ調整等サポート体制に強み。配当性向50%メド
【横ばい圏】
ヘルメットは在庫調整続く欧州や中国苦戦で数量減。が、米欧での高単価品投入や販価是正の効果大。労務費増あるが、会社計画は為替前提慎重。営業微増益。25年9月期は高単価品底堅く横ばい圏。
【拠 点】約20億円投じ、茨城県に土地取得し新倉庫建設。敷地に余裕あり、工場の新設も検討。国内は2輪競技漫画『バリバリ伝説』とのコラボ製品など新ライン拡充。
会社四季報2024年3集 夏号より
管理人コメント
進行期(2024年9月期)は厳しめの業績予想からスタートしましたが、3Qを終わって増収増益を期待できる所まで来ました。まあコンサバ気味に予想を開示してくる企業なので、その辺りは心得てお付き合いすると吉でしょうね。
次回は成長期待の銘柄についてまとめます。