四季報メモ、2024年夏号は最終回です。
今回は気になる業界トップ企業について。中でも【特色】欄に「圧倒的」とか「断トツ」と言ったコメントが入っている銘柄を中心にピックアップしました。こう言う企業は高い参入障壁を持っていることが多いので、見つけたらウォッチリストに入れる様にしています。因みに、管理人は四季報を購入していない（紹介しといて何ですが・・）ので、SBI証券の株アプリを使って管理しています。
2024年夏号の過去2回の記事は以下です。
キッコーマン
【特色】
しょうゆ最大手でシェア約３割。北米が利益柱に成長。デルモンテ加工食品のアジア商標権所有
【増益続く】
国内はしょうゆ、調味料などが値上げ一巡で数量増。豆乳持ち直す。海外は高級日本食店の人気停滞で北米卸が伸び悩む。だが欧州、アジア・豪州のしょうゆ、卸が牽引。子会社譲渡損ない。増配。
【24年問題】千葉・野田の３出荷拠点を流山配送センターに集約。ドライバーの作業時間を約３分の１に削減、物流効率化へ。値上げ効果一巡の今期は販促などに重点。
会社四季報2024年3集 夏号より
管理人コメント
四季報では触れられていませんが、売上の過半を海外で上げているグローバル企業です。米国でのシェアは約6割と圧倒的。米国での成功モデルを他国でも展開していく方針で、数十年単位での安定成長を期待しています。物流問題への対策も抜かりなくやっている様で流石です。
ユー・エス・エス
【特色】
中古車オークション会場の運営で断トツ。中古車買い取り専門店の『ラビット』も。好財務
【連続最高益】
前期好調のオークション出品台数は310万台（前期比０・５％増）で高水準を維持。成約台数も着実増。値上げも寄与し手数料収入拡大。人件費や減価償却費増こなし営業増益続く。連続増配。
【投 資】
26年度までの３カ年累計で200億円以上投資。80億円程度投じ横浜会場を新築建て替え。自己株買い実施で総還元性向80％以上方針。配当性向55％以上維持。
会社四季報2024年3集 夏号より
管理人コメント
中古車オークション市場シェア4割でトップ。2位以下の上位6社のシェアを足し合わせても4割に満たないことからも当社の凄さが分かります。長期的にジワジワとシェアを 伸ばしているのも◎。国内屈指の連続増配年数を誇ることでも有名。進行中の25.3期も1Qから上方修正&増配が発表があり好調です。9/13発売の秋号ではその内容が反映されると思います。
東洋水産
【特色】
戦後水産事業から出発。即席麺は国内２位。米国、メキシコでは圧倒的首位。チルド製品も展開
【最高益】
海外即席麺は低価格品中心に米国・メキシコで続伸。国内即席麺は『赤いきつね』など主力品増勢。低温食品は節約志向追い風に焼きそば３人前等が着実増。原料高や動力費増こなし、最高純益更新。
【簡便性】フリーズドライ品の需要増見込み新工場設立。25年度稼働予定。メキシコ即席麺は環境配慮で発泡から紙カップへ順次変更。同時に値上げ実施し切替費用吸収。
会社四季報2024年3集 夏号より
管理人コメント
即席麺の米国シェア6割超、メキシコでは何と9割のシェアを誇るグローバル企業。メキシコで「Maruchan」は即席麺の代名詞、「すぐに～できる」と言う意味の動詞としても使われているとか。業績も好調みたいですね。
東宝
【特色】
阪急系、発祥は映画興行。邦画配給、興行収入で断トツ。映画館跡地利用の不動産賃貸が下支え
【反落】
前期買収の東京楽天地が通期貢献。演劇は帝国劇場一時閉館前の人気作再演で増勢。不動産堅調。が、主軸の映画事業は大型アニメ作品剥落で配給・興行ともに後退。人件費増こなせず営業益反落。減配。
【名門
有力アニメ会社のSARU買収、制作機能拡充。アニメ・ゲームのプロデューサーなど成長領域で採用加速。再開発・物件取得で不動産投資強化。
会社四季報2024年3集 夏号より
管理人コメント
スクリーン数、有力制作会社とのパートナーシップ、強力なIP（著作権などの知的財産権）など持っており映画業界における競争優位性は高いと見ています。当社の有価証券報告書にも競争優位性に関する記載があります。
以上、四季報2024年夏号メモでした。
本記事執筆時点でもう秋号が発売されているので、夏号との比較を楽しみましょう。まとまったら記事を書きたいと思います。
