前回から少し間隔が空いてしまいましたが、会社四季報2024年秋号メモ続きです。今回は管理人の主力株について後編です。もしよろしければ以下の前編もどうぞ。
日本取引所グループ
前号
【特色】
国内唯一の総合取引所グループ。傘下に東証、大阪取引所、東京商品取引所(TOCOM)
【微減益】
会社想定の現物株1日売買代金は前年同期並みの5兆円だが、市場取引活発で売買代金は上振れペース。現物売買システム更新費用負担、資産売却益減少などあるが減益の幅は小さい。特別配見込まず。
【アジア】
現地企業の東証上場支援へ証券会社、監査法人等と協力。夏に支援パートナーを追加発表。区分見直し後も各市場の基準未達の経過措置適用会社は300社超。
会社四季報2024年3集 夏号より
今号
【特色】
国内唯一の総合取引所グループ。傘下に東証、大阪取引所、東京商品取引所(TOCOM)
【小幅減益】
日経平均やや下落でも市場の活発な売買続き、現物株1日売買代金は会社想定の5兆円から上振れペース。現物売買システム更新費重く、資産売却益も減るが、小幅減益にとどまる。特別配想定せず。
【少額投資】
個人投資家の投資環境整備へ、投資単位を100株から引き下げるか検討。25年3月にとりまとめ。流動性基準で選定の新TOPIXルールを9月公表。
会社四季報2024年4集 秋号より
管理人コメント
「国内唯一の」と言う記述からも分かる通り、独占的で高い参入障壁を持っている当社。前号に引き続き売買代金が上振れとのことで何より。実際、1Qは減益だったものの四季報発売後の10/29に発表された2Q決算は増益に転じました。2Q時点で通期業績予想の修正はしていませんが、期中の上方&配当増額修正も期待できる進捗です。
TOKAI HD
前号
【特色】
東海地盤。LPガスのザ・トーカイとCATV等のビック東海が11年経営統合。宅配水等も展開
【着 実】
営業エリア拡大で顧客は前期比2・8%増の345・2万件。牽引役のクラウドサービス好調。LPガスは顧客増、M&A効果で伸長。建築設備は価格転嫁進む。賃上げあっても増益続く。連続増配。
【合 弁】
インドネシアで金融機関向けIT会社と合弁立ち上げクラウド導入支援。神奈川のLPガス会社買収し顧客基盤拡大。部門間クロスセールス率は20%維持。
会社四季報2024年3集 夏号より
今号
【特色】
東海地盤。LPガスのザ・トーカイとCATV等のビック東海が11年経営統合。宅配水等も展開
【最高益圏】
稼ぎ頭の情報通信は法人向けクラウドサービスが牽引。LPガスは神奈川の大型M&Aで顧客拡大。採算悪いアパートへの営業縮小で粗利率上昇。建築設備は価格転嫁進む。賃上げ重いが増益続く。
【拡 大】
鹿児島で九州3カ所目のLPガス営業拠点立ち上げ。25年度までに全国でさらに5拠点新設。古河電工とテレビ放送IP化実証。光回線に加え放送経路多様化。
会社四季報2024年4集 秋号より
管理人コメント
ストックビジネス中心に事業を多角化、エリア拡大などによる顧客基盤拡大×クロスセルでジワジワ伸ばしてます。固いですね。2Q決算では通期業績予想に対する経常利益の進捗率は30.5%と低かったですが当社特有の季節性によるものですね(昨年は29.5%)。【最高益圏】と四季報コメントにある通り好調そうで何よりです。
全国保証
前号
【特色】
住宅ローン保証の最大手。独立系。M&Aに積極的。事業領域拡大目指しベンチャー投資も
【連続増配】
住宅着工戸数減でも、大手地銀軸にリスク移転需要強まり利用率向上。既存ローンも前期末契約の大口保証案件フル寄与、前期から成立ずれ込んだ買収上乗せ。与信費用と人件費増こなし営業益好転。
【顧客開拓】
楽天銀行の保証開始、他のネット銀開拓も意欲。千葉興業銀行の保証子会社を7月買収、M&A一段加速図る。中計目標の来期配当243円意識し還元強化。
会社四季報2024年3集 夏号より
今号
【特色】
住宅ローン保証の最大手。独立系。M&Aに積極的。事業領域拡大目指しベンチャー投資も
【連続増配】
住宅着工低調で新規保証件数の出足鈍い。有力地銀軸に商品説明会積極化し巻き返し。前期末契約した既存ローンの大口保証フル寄与、7月から買収子会社も貢献。与信費用や人件費増吸収し営業増益。金利上昇と残高増で利息収入が漸増。
【CVC】
シナジー見込めるスタートアップにCVC通じ投資積み上げ。債権回収子会社は他金融機関からの受託獲得に傾注。
会社四季報2024年3集 夏号より
管理人コメント
最強インカム銘柄の一角。四季報コメントとは異なり2Q決算は営業減益となりました。CVCはコーポレート・ベンチャー・キャピタルのことで、新規事業や新技術・市場の探索に投資しているのですね。もしよろしければ下記の分析記事もご覧下さい。
SHOEI
前号
【特色】
高級ヘルメット製造世界首位、国内生産。サイズ調整等サポート体制に強み。配当性向50%メド
【横ばい圏】
ヘルメットは在庫調整続く欧州や中国苦戦で数量減。が、米欧での高単価品投入や販価是正の効果大。労務費増あるが、会社計画は為替前提慎重。営業微増益。25年9月期は高単価品底堅く横ばい圏。
【拠 点】約20億円投じ、茨城県に土地取得し新倉庫建設。敷地に余裕あり、工場の新設も検討。国内は2輪競技漫画『バリバリ伝説』とのコラボ製品など新ライン拡充。
会社四季報2024年3集 夏号より
今号
【特色】
高級ヘルメット製造世界首位、国内生産。サイズ調整等サポート体制に強み。配当性向50%メド
【微増益】
ヘルメットは欧州や中国で苦戦し数量減。が、米国で高単価品が好調。会社計画は為替前提保守的。25年9月期は受注回復の中国復調。高単価品効果続く欧米や国内堅調。労務費高こなし、営業増益。
【改 革】
成長市場のタイはディーラー網見直しやパーソナル・フィッティング・サービス充実で拡販。茨城県で取得の土地に建設中の大型倉庫は12月完成、物流網改善。
会社四季報2024年3集 夏号より
管理人コメント
進行期(2024年9月期)は厳しめの業績予想からスタートしましたが、3Qを終わって会社予想に対する経常利益の進捗率は83.7%。上方修正を期待できる所まで来ました。配当性向50%の方針に従い、通期見通しを開示した際にあっさり減配予想を出してきましたが、11期連続増配の実績を誇る当社。増配率も高く以下記事でも取り上げたこともあるので、何とか増配を続けて欲しいものです(懇願)。本決算発表は11/15です!
次回は成長期待の銘柄についてまとめます。