- はじめに
- 金融電卓とは?
- 取れるリスクは人それぞれ
- 【ケース1】子どもの大学費用を積み立てる
- 【ケース2】積み立てた1000万円を4年間掛けて取り崩す
- 【ケース3】資金1600万円、毎月20万円を積立てて億り人を目指す!
- おわりに
はじめに
積立投資の計画を立てるのに便利な金融電卓を使って、幾つかの例を挙げてシュミレーションしてみました。積立シュミレーションのツールは、色々なサイトで類似のものを利用可能ですが、ここではウエルスアドバイザー社(僕の投資先のSBIグローバルアセットマネジメントの子会社)のものを紹介します。無料で使えますので、以外リンクからどうぞ。
金融電卓 運用-利回り|投資信託[ウエルスアドバイザー] (wealthadvisor.co.jp)
金融電卓とは?
資産形成のための利回り計算などを簡単に行えるツールです。画面は以下の様な感じ。使い方は簡単で、上のタブ「運用ー利回り」、「運用ー積立金額」などからシュミレーションしたい項目を選択し、空欄にそれぞれ数値を入れて「計算する」を押すだけです。よく使うのは「運用ー利回り」、「取崩しー受取期間」、「取崩しー受取金額」でしょうか。
金融電卓_ウエルスアドバイザーのウェブサイトより
「運用ー利回り」は、
どれぐらいの金額を、
どれぐらいの期間積み立てて、
目標額◯◯万円にするためには、
どれぐらいの運用利回りが必要なのか計算できます。
僕も含め、資産形成中の人にとって最も利用度は高いのかなと思います。将来の必要額に到達するためにどれぐらいのリスクを取れるのか(取るべきか)ざっくり把握できます。株式メインでいくのか、債券含めディフェンシブにいくのかなど。運用利回りが10%を超えてくるとそれなりにリスクが高くなると思いますので、資金計画の見直しも検討の余地があるかもしれません。
「取崩しー受取期間」は、
貯めた資金を、
毎月○○万円ずつ、
〇%の利回りで運用しながら取り崩した場合の、
受取期間を計算できます。
リタイヤを意識し始める頃によく使いそうですね。
「取崩しー受取金額」では、
貯めた資金を、
〇年間で、
〇%の利回りで運用しながら取り崩した場合の、
毎月の受取金額を計算できます。
子どもの大学の学費など、ある程度決まった期間に取り崩すことを想定した資金のシュミレーションに有効です。
取れるリスクは人それぞれ
仮に目標額に到達するのに5%の利回りが必要とします。この場合、債権(ジャンク債などのリスクの高いものは除いて)の利回りでは足りませんから、株式メインのポートフォリオを組むか、債権を積極的に組み入れるなら積立額を増やす必要があります。
運用期間を長く取れたら良いのですが、実際の所、時間的な制約が最も大きかったりします。例えば、40歳から老後資金を作り始めるのであれば運用期間は20~25年(定年後バリバリ働く人は別ですが)、お子様が生まれた直後から大学の学費を積立て始めるのであれば約18年です。
資産運用の目的や必要な金額は人それぞれ、取れる(取るべき)リスクも人それぞれです。資産運用に当たっては、その目的を明確にし、自分がどの程度リスクを取れば良いのか把握する必要があります。金融電卓を使えば簡単にシュミレーションできます。以下、幾つかのモデルケースについてシュミレーションしてみます。なお、シュミレーションはあくまでも仮定の話であり、取り崩しの時期に株価が暴落するなどリスクがありますので、資産運用の判断はご自身でして頂けますようお願い致します。
【ケース1】子どもの大学費用を積み立てる
以下の記事によると、大学の学費は私立理系で540万円(入学料25万円+授業料110万円+その他)だそうです。部活やサークル活動、下宿をする場合はもっと掛かるでしょう。下宿した子どもに月10万円(480万円/4年)仕送りするとして、ざっくり1000万円。今の生活水準そしてインフレも考えると、月10万円じゃとても足りないでしょうが・・・ひとまず学費+諸費用で1000万円(4年間)とします。諸費用に関しては月々の家計で負担する部分も多いと思いますので。
大学の学費はどのくらいかかる? 金額の目安や資金を確保する方法 | マネープラザONLINE (sbi-moneyplaza.co.jp)
それでは、初期資金ゼロ、子どもが0歳の時から毎月3万円ずつ積立てて18年間運用した場合、大学の学費+諸費用の1,000万円に到達するには、何%の利回りが必要か試算してみましょう。
「運用ー利回り」で試算します。
金融電卓_ウエルスアドバイザーのウェブサイトより
初期費用ゼロ、毎月の積立て3万円で、子どもが0歳の時から18年間運用した場合、年間利回り4.6%あれば1000万円に到達できます。積み立てた元本は648万円(36万円×18年間)ですので、352万円もの運用益が得られることになり、資産額は積立額に対してざっくり1.5倍になる想定です。年間利回り4.6%でも18年間運用するとこれぐらいになると言うことですね。適切な株式メインのポートフォリオであれば十分に到達可能と考えられる水準です。学資保険オンリーで考えると・・どうでしょうか?
【ケース2】積み立てた1000万円を4年間掛けて取り崩す
金融電卓は資産を貯める時だけでなく、貯めた資金を運用しながら取り崩す時のシュミレーションにも使えます。【ケース1】で子どもの学費用に貯めた1000万円ですが、大学に通う4年間で運用しながら取り崩した場合はどうなるでしょうか。想定利回りは、コンサバ気味に3%としてみます。
「取崩しー受取金額」で試算します。
金融電卓_ウエルスアドバイザーのウェブサイトより
月々22.1万円を受け取れる計算になります。うち10万円(年間120万円)は授業料の支払いに充てるとして、12万円/月の仕送りは可能ですね。
なお、仮に利回りゼロの(全売却して預金にした)場合は月々の受け取り額は20.8万円となります。大学に通う4年間のうちに株式等のリスク資産が暴落する可能性は排除できませんので、必要資金として一旦売却して現金化するのも手かもしれませんね。
【ケース3】資金1600万円、毎月20万円を積立てて億り人を目指す!
最後に、
資金1600万円、
毎月20万円を積立てて、
億り人を目指す時の、
利回りを計算したいと思います。
これ僕の場合ですw
株高の追風もありますが、2023年5月で株式等の運用資産額が1600万円を突破しました。億り人になるまでの目標期間は15年後(57歳の時)とします。60歳前、ちょっとだけアーリーなリタイヤを夢見てますww
ケース1同様、「運用ー利回り」で試算します。
必要利回りは6.4%、う~ん何とも言えません。
まあ個別株メインなので浮き沈みあるし、毎月20万円の積立てを15年間続けるのは難しいでしょうから・・・じゃあ利回りを上げるしか無いか・・・
はい、僕は運用利回りを上げるため、もっと言うと15年後の資産額を最大化させるために個別株にチャレンジしているのです。ついつい脱線し勝ちやけど、ここは忘れたらアカン!
とまあ、こういう風に遊びながら色々とシュミレーションするのが良いんじゃないかな、と思いますw
おわりに
誰もが必要を感じて資産運用を始めようと思う訳ですが、その目的は明確でしょうか?
- 何年後に幾ら欲しい?
- 積立て可能額は?
- その時に必要な利回りは?
ご自身と向き合って、資産運用の計画を立てて頂ければと思います。そして、そのための手段を選択する必要があります。そのためのツールとして、今回は金融電卓を取り上げてみました。無料で使えるので、色々試算して遊んでみるのもいいのではないでしょうか。
ケース3は半分冗談ですが、目的と手段が一致しているのかを確認するためにも折に触れてシュミレーションしてみるのが良いかと思います。