弱小投資家が経済的自由を目指すブログ

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統合報告書を読む

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こんにちは。

最近は「企業価値」とは何たるか、ついて考えることが多いです。

 

  • 短期的な業績推移
  • 株価の上下
  • 配当利回り
  • 株主優待

 

などの感情論(?)に支配され、なかなか実際の投資には活かせてませんが、「企業価値」について理解を深められる様、学び自分に問い続けています。この学びは恐らく、今後の投資方針を決めていく上で重要な意味を持ってくると考えています。

 

中でも特に着目しているのが非財務資本。

ちょうど週刊東洋経済1/22号に特集が組まれていました。面白く勉強になりましたので、ご興味ある方はご覧頂ければと思います。

見えない価値「非財務資本」こそが生死を分ける | 最新の週刊東洋経済 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース (toyokeizai.net)

 

同特集での問題提起の要点です。

  • 株主資本はアップル7.2兆円、ソニー7.1兆円で同じぐらい
  • 一方で時価総額はアップル330兆円、ソニー18兆円で歴然とした差
  • 株主資本は決算書(BS)に書かれている財務資本だが、それだけだと2社の時価総額の差を説明できない

 

そして、ここで出てくる概念が非財務資本です。

 

企業価値=財務資本+非財務資本

 

近年では企業価値(によって決まる時価総額)における非財務資本が占めるウェイトが大きくなっていると・・

産業の中心が製造業だった時代には、工場の生産能力から将来生み出される製品の量が予測でき、そこから未来の企業業績を比較的簡単に計算できた。まさに財務諸表全盛期だ。

しかし、現在では産業の中心がITを活用したサービス産業に移行している。とくにネット系のビジネスではユーザーの数や顧客満足度が将来の稼ぎに大きく影響するが、こうした情報は財務諸表にはほとんど載っていない。

 

サービス産業への移行にうまく適応したのがアメリカの企業だった。

 

GAFAMを代表とするIT企業群は、ソフトウェアや優秀なエンジニア、働きやすい環境作りなどに積極的に投資し、財務諸表に載らない「非財務資本」をうまく蓄積してきた。

(週刊東洋経済1/22より)

 

非財務資本とは、ブランド、特許、ノウハウ、人財、戦略などですが、明確な定義はありません。決算書には書かれていない、目に見えないものです。これが、企業価値に大きく作用する。アップルとソニーの例から、そう言えるということです。だから、投資家(とりわけ長期投資家)にとって非財務情報をいかに集めるかが重要となってきている訳ですね。

 

昨年ビジネス会計検定試験3級に合格して、ようやく決算書(財務情報)を読む知識を身につけた所なのに、これからは非財務情報の時代と言われても・・・と言う感じですが、仕方ないですね。財務情報、非財務情報の両方を勉強しないといけません。

 

そして、非財務情報が書かれているのが統合報告書です。最近は、色んな企業の統合報告書を読んで勉強しています。

以下に先進的な非財務情報の開示を行っている国内企業を紹介します。投資する/しないに拘わらず、読んで損は無いかなと思います。もちろん無料です。

エーザイ

早稲田大学客員教授で同大学にESG講座を持っている柳CFOが指揮をとり、先進的な非財務情報の開示を行なっています。かなりのボリュームがありますが、コモンズ投信の渋澤氏(渋澤栄一の玄孫)と柳CFOの対談など読みごたえがあります。

価値創造レポート/環境報告 | IR資料室 | エーザイ株式会社 (eisai.co.jp)

 

伊藤忠商事

「投資の神様」ウォーレン・バフェットがベタ褒めしたと言う統合報告書です。岡藤CEOの熱いメッセージも見所です。

統合レポート|伊藤忠商事株式会社 (itochu.co.jp)

 

キリンHD

気温上昇によるビール原料の収量減の見積もりを示しつつ、対応策を開示。

統合報告書 | IRライブラリ | キリンホールディングス (kirinholdings.com)

 

HOYA

「小さな池の大きな魚」。徹底してシェアNo1にこだわってきた同社の考え方を知ることができます。

HOYA 統合報告書2021 | HOYA GROUP

 

最後までご覧頂きありがとうございました。