こんにちは。
会社四季報プロ2021年新春号が出ました。今号のピックアップ銘柄は現在絞り込み中ですが、今回は前号のピックアップ銘柄が「その後」どうなったのか、検証したいと思います。 検証の対象は、過去記事で取り上げた10銘柄です。よろしければ、以下の記事もご覧頂ければと思います。
今回は前編として上位5銘柄について検証していきます。
概況
まず集計期間ですが、前回記事の時点(10/6終値)から本記事執筆時点(12/16終値)としています。
この間、相場環境は絶好調と言ってよく、日経平均株価は23,433円⇒26,757円(+14.18%)、TOPIX指数は1,645⇒1,786(+7.72%)と、ともに大きく上昇しました。ピックアップ10銘柄の株価は、上昇:3、下落:7と残念ながら指数にアンダーパフォームする結果となりました。業績の方は、コロナの影響が軽微な所、回復に時間が掛かりそうな所がありますが、どちらかと言うとコロナから立ち直れていない銘柄が多い印象です。
日本エス・エイチ・エル(4327)
株価:2,434円⇒2,484円(+2.05%)
予想PER15.3倍、PBR2.78倍、予想配当利回り3.1%
20年9月期(4Q)売上1.7%増、当期純利益14.2%増
21年9月期(通期)売上4.6%増、当期純利益0.1%増
採用や人事評価の診断ツールと人事コンサルを行う会社です。新卒向け適正テストのWeb版が伸びるなど、コロナの影響はあまり受けていない様に思います。
20年9月期は増収増益。配当は普通配当76円に特別配当20円を加えて96円(中間:36円、期末:60円)。特別配当の理由ですが、①株主還元方針「配当性向50%を基本とする」、②当事業年度の特殊性「会場テストを予定していた顧客がWebアセスメントツールの使用に切り替えた結果、会場費等を削減できたこと」を勘案したとのこと。
21年9月期も増収増益、配当も普通配当ベースでは同額の76円(中間、期末ともに38円)の予想となっています。ここは業績が安定して伸びているので更なる増配も期待できますし、保有することを前提に引き続き注視していきたいと思います。
日本管理センター(3276)
株価:1,314円⇒1,256円(-4.41%)
予想PER16.12倍、PBR3.39倍、予想配当利回り3.43%
20年12月期(3Q)売上8.8%増、当期純利益13.8%減
20年12月期(通期)売上8.5%増、当期純利益11.0%減
賃貸住宅の一括借り上げ専業。在庫を持たず、戸数増とともにストック収入が積み上がっていくビジネスモデルが良いと思いましたが、当期は増収ながら二桁減益と厳しい結果。入居促進費用、システム投資、人材採用に当初想定よりも費用が掛かったことで、通期業績予想を下方修正、一転減益の予想となってしまいました。費用にはコロナ対応分も含まれている様ですが、3Q決算短信が出て程なくして下方修正してきた当たり、裏切られたと言うか、財務の管理に疑問を持ってしまいました。ビジネスモデルは良いと思っているだけに残念ではありますが、この様な不安を感じた銘柄は極力避けた方が無難と考えています。直観を信じて優先順位を下げます。しばらく様子見です。
TOKAI HD(3167)
1,019円⇒1,009円(-0.98%)
予想PER15.58倍、PBR1.95倍、予想配当利回り2.77%。
20年3月期(2Q)売上3.4%減、当期純利益6.1%減
21年3月期(通期)売上4.8%増、当期純利益2.7%増
東海地盤でLPガス、情報・通信が主力ですが、CATV、不動産、水販売など幅広く展開しています。
業績は、減収減益も通期予想は増収増益。配当予想に変更なし。
格安SIM(LIBMO)の割引が選べる株主優待もあり保有することにしましたので、今回でピックアップ銘柄からは卒業となります。急激な株価の伸びはありませんが、業績安定のストックビジネス銘柄であり、かつ顧客件数も順調に伸びているので、配当と優待を受け取りながら長期保有する予定です。引き続き、保有銘柄として決算チェックをしていきます。株価1,000円割れで買い増しを狙っている所です。
ライト工業(1926)
21年3月期(2Q)売上1.1%増、当期純利益15.9%増
21年3月期(通期)売上3.5%減、当期純利益6.6%減
特殊土木に強みを持つ会社。
通期業績予想は辛めですが、2Qは増収、二桁増益と好調です。コロナ影響も軽微で、9月末時点の受注残も前年同期比8%増としっかり増えています。配当予想は昨年から1円減配の40円(期末のみ)ですが、業績の情報修正と増配も期待できるのではないかと思っています。今は高値圏に居てますが、長期チャートも綺麗に右肩上がりですし、順張りで保有するのもありかなと思っています。
日本ケアサプライ(2393)
21年3月期(2Q)売上8.0%増、当期純利益29.3%増
21年3月期(通期)売上7.9%増、当期純利益3.0%減
三菱商事傘下で福祉用具レンタル卸、介護支援を行っている会社。12/17付で綜合警備保障との業務提携の発表がありました。三菱商事が保有する株式の一部を綜合警備保障に譲渡して議決権の43%を三菱商事、32%を綜合警備保障が保有することになります。
通期業績予想は辛めですが、2Qは増収、二桁増益と好調です。配当予想は昨年同額の46円で据置き。こちらも高値圏に居てますが、長期チャートが右肩上がりの銘柄で、買いのタイミングを探りたいと思います。
後編もご期待頂ければと思います。
最後までご覧頂き有難うございました。