買った株は基本的に売らない方針にしていますが、勤め先の持株会は別で、こちらは年初に機械的に取り崩す運用にしています。10%の奨励金が出るためトントンでOK、投資と言うより貯蓄のマインドで行っているためです。1月下旬~の決算発表シーズンに勤め先も決算発表を行うため、それまでに売ってしまいます(万一決算をミスって暴落すると塩漬けにしてしまうため)。で、コロナショック前後に満額(年間90万円+奨励金9万円)積み立てていた分の一部を今年取り崩したため、結構な売却益が出ることとなりました。まあラッキーでした。
そして先週、幾つかの含み損銘柄を売却して損出し(損切り)を行いました。
損出しとは、あえて損失を確定させることで以下の様なメリットがあります。
- 年間で売却益(分離課税を選択した場合は配当)が出ている場合、損益通算によって税負担を減らすことができる
- 含み損の解消
- 投資資金の回収
- その銘柄への投資を継続するかどうか判断する機会になる
僕はもともとギャンブラーなんですが、一番目の損益通算はギャンブルには無い非常にお得な制度です。投資でもギャンブルでも、負けようと思ってすることは無いと思いますが、それでも負けることがあります。そんな場合の救済措置が投資には準備されているのですね。しかも損失は3年間繰り越せる・・・
含み損の解消は精神面での理由が大きいですね。損を抱えていると、損を取り返そうとする心理が働いてしまいがちです。結果、無謀な取引に手を出してしまい、損失を拡大させることにもなりかねません。含み損はサンクコスト(回収できなくなってしまった費用)として割り切り一旦売却する。損益通算と言う制度があるおかげで、これをより合理的に考えることができますよね。
含み損銘柄を売却することで、投資した時点より目減りするものの投資資金の回収が可能です。これを使って、新たに投資することが可能です。
最後、売却した銘柄への投資を継続するかどうか判断する機会になります。回収した資金で売却した銘柄を買い戻せば「損出し」、買い戻さなければ「損切り」です。損失を確定させた上でもう一度、その銘柄に投資したいのか違うのか冷静に考えることになります。自分もそうですが、銘柄数が増えてPFが散らりがちな人にとってはPFを整理するきっかけにもなります。
投資格言の1つに「損小利大」があります。
損切りを早くして損失を小さく抑え、含み益を大きく伸ばすのが良いと言う教えです。
でも損失を回避したいとの考えが強いと逆をやってしまいがちです。かく言う自分はまさしくそのタイプです。だから買った株は基本的に売らないと言うルールを設けています。短期トレードはしないため、含み損○%で損切りの様なルールは作っていませんが、機械的に1年に1回損出し(損切り)をする様にしています。
因みに、何の自慢にもなりませんが、今年の売却はTOBで召されていった日本再生可能エネルギーインフラ投資法人を除いて、全て損出しまたは損切りです。