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【銘柄分析】第2回 TAKARA & COMPANY(7921)

こんにちは。

新年を機に始めた、僕が投資している(または投資したい)高配当または配当成長株を中心に紹介する銘柄分析シリーズ。第2回目の今回は、TAKARA & COMPANY(7921)を取り上げてみたいと思います。皆様の銘柄スクリーニングのご参考になれば幸いです。

銘柄概要

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TAKARA & COMPANYウェブサイトより

TAKARA & COMPANYは、傘下に上場企業向けディスクロージャー・IR支援事業大手の宝印刷などを持つ持株会社です。2019年12月に持株会社に移行し、同時に商号を宝印刷からTAKARA & COMPANYに変更しました。時価総額261億円と規模の小さい会社です。今後の伸びにも期待ですね。

ディスクロージャー・IRとは企業が投資家向けに経営状況、財務状況、業績などの情報発信を行う活動のことで、決算情報の開示などがそれに当たります。上場企業は四半期毎に決算情報を開示するので、定期的な収益が見込めるビジネスモデルです。加えて、同業界は、TAKARA & COMPANYおよびプロネクサス(7893)の2社がシェアを分け合う寡占状態にあります。定期的な収益が見込める上に競合が少ない(=それだけ参入障壁が高い)理想的な事業環境だと思っています。また、最近では通訳・翻訳老舗のサイマルを買収しました。以下の中期経営計画にある通り、通訳・翻訳事業をもうひとつの柱に育てていく計画です。

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TAKARA & COMPANY 2020年5月期決算説明会資料より

業績

 

売上、営業利益、当期純利益の推移です。停滞が続いた期間(2010~2012年)があるものの、長期的には増収増益トレンドです。急激な伸びは無いですが、安定成長と言えます。

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SBI証券より

 

収益性、即ち「稼ぐ力」を見てみます。

以下が営業利益率とROEの推移です。業績が停滞していた2009~2012年以降は改善傾向にあり、2016年以降は営業利益率が10%前後、ROEが8%前後で安定しています。ROE10%ぐらい欲しい所ですが、後述する通り自己資本比率が高いためにROEが低目に出ている側面もあります。ディフェンス面(自己資本比率)とのバランスですが、その辺りをどう考えるかは投資家の判断によるのかなと思います。

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SBI証券より

 

財務

 

自己資本比率は徐々に低下してきていますが、60%以上あります。40%以上あれば優良と言われる所、かなりの高水準です。昨年は大規模な借入れをしていますが(負債合計が68億円⇒99億円に増加)、利益剰余金は着実に積み上がっており、有利子負債の額を上回っています。この先の推移を監視していく必要はありますが、今のところ財務は堅いです。

キャッシュ・フローの推移です。昨年はサイマル社買収があり投資CFが大きくマイナス、フリーCFもマイナスとなりましたが、それを除けばフリーCFは安定してプラスで推移しています。現金が貯まるビジネスです。良いですね。

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SBI証券より

  

株主還元

 

配当方針は「安定配当(配当性向40~50%目安)」としています。以下が配当推移です。

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配当実績は、毎年増配とはいかないものの安定しています。グラフには表れていませんが、長期的に見れば増加トレンドにあり、配当金は10年で2倍に増加しています。配当性向は概ね40~50%以下で推移しており、無理して配当を出している様な感じではありません。まさしく会社方針の通りですね。業績が安定しており、キャッシュリッチな会社なので、仮に業績が一時的に凹んだとしても、安定配当を継続できると思います。加えて、内部留保を次の成長投資に使い業績が伸びてくれば増配も期待したい所です。
自社株買いは過去13年で3回、年間5億円規模で実施しています。

TAKARA & COMPANYの株主還元は、良くも悪くも安定していると言えます。

株価指標

 

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株価:1,764円(21年1月8日終値)
PER:14.4倍
PBR:1.10倍
配当:54円(配当利回り:3.06%)

割安でも無く割高でも無く(益回りで6.9%)、まずまず高配当と言える配当利回りの水準です。株価の方は、昨年9月に3,000円超の高値を付けて以降下落中で、12月に行われた決算発表で更に下落し、配当利回り3%の水準まできました。前述した通り定期的な収益が見込め競合が少ない業界で、業績は安定しているので、株価下落局面でも買いやすい銘柄かなと思います。

総評

繰り返しになりますが、定期的な収益が見込め競合が少ないビジネスを持っていることが魅力です。長期にわたって業績・株価・配当が伸びている好財務な会社であり、参入障壁も高いと考えられるため、安心して保有していられる銘柄かなと思います。今後も強力なゲームチェンジャーの参入や法改正など事業環境に劇的な変化が無い限り、急激な伸びは期待しづらいものの、じわじわと伸びると考えています。今後の成長ドライバーは買収したサイマル社の通訳・翻訳事業ですね。

 

以上、ご参考になりましたら幸いです。

最後までご覧頂き有難うございました。

 

TAKARA & COMPANYは保有株ですので、決算レビューを書いています。 

www.loveyuyu-dividend.com

 

 TAKARA & COMPANYは5月権利で株主優待も実施しており、我が家の株主優待カレンダー採用銘柄でもあります。

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